うつ病防止には快眠が欠かせないことが分かってきた。新たな研究で、毎日5時間未満の睡眠を続けている人々に、この病気を発症するリスクが高くなることが判明した。
ユニバーシティ・カレッジ・ロンドンが、英国に住む7000人を対象に健康データを収集。うつ病や睡眠不足になる傾向を示す遺伝子変異の発見を試みる実験を実施した。
その結果、遺伝子により浅い眠りになりにくい人々が、毎日5時間かそれ以下の睡眠を続けた場合、2倍以上も病気を発症しやすいことが判明。過去の研究では、ひどい眠りはメンタルヘルスの症状とされていたが、質の悪い睡眠がメンタルヘルスに悪影響を及ぼすことが明らかになった。
同大学のオベッサ・ハミルトン博士はこう話す。「私たちは短い睡眠がうつの症状に先行して起こりやすいことを確認しました。その逆ではないのです」