日本維新の会の馬場伸幸代表(58)が28日、国会内での定例会見で、2025年開催予定の大阪・関西万博の建設費見通しが現行の1850億円から2300億円程度に膨らむことについて「工事請負者はボランティアでやっているわけではないから、きちっと市場の価格動向に合わせて、契約金額の見直しをしていくことについては許容できる」と話した。
馬場氏は「増額分は閣議決定通り国、大阪府・市、経済界が3分の1ずつ出費をするということ。公共事業等についても、気の長い工事についてはいろいろな諸事情によって、契約金額が変更されるということは多々ある。特にこのご時世の中で、原材料費や人件費が著しく高騰している場合は、契約金額を見直すと共に工期の延長についても、公共事業でも認められるケースがある」と、450億円の建設費上振れはやむなしとの考えだ。
建設費の上振れ分について、立憲民主党の岡田克也幹事長(70)は26日の会見で「「国ではなく、大阪それから大阪を中心とする経済界。そこが負担するのが本来ではないか」と指摘している。
馬場氏は、岡田発言に対し「お分かりの上で話しているんでしょうが…」と前置き。「万博というのは日本の、国のイベント。五輪はそれぞれの都市のイベント。これは定義が決まっている。こういった費用は国が主体的に負担していくと。その中で、決められたルールの中で地元や経済界にも負担をお願いしていくと。これは当然の話。大阪府・市でやらないといけないのなら、これは万博でなしにオリンピックになる」と述べ、増額分はルールを踏まえた上で国が主体的に負担すべきとの考えを示した。
大阪府や地元経済界から、地元負担を増やさないよう要望が出ている。馬場氏は「警備費は国の負担でやっていただけるとか、知恵を絞ってルールはルールとして受け入れながら地元負担を減らしていくことについて我々としても協力していいきたい」と述べた。