共産党「汚染魚」投稿の衆院選候補擁立取り下げ 書記局長が謝罪 「汚染水」表現は「科学的根拠ある」と使用にこだわり

杉田 康人 杉田 康人
国会内で定例会見に臨む日本共産党の小池晃書記局長
国会内で定例会見に臨む日本共産党の小池晃書記局長

 日本共産党の小池晃書記局長(63)が11日、国会内での定例会見で、同党公認で次期衆院選広島6区から立候補を予定していた元広島県福山市議の村井明美氏(75)の擁立を取り下げると発表した。

 村井氏は7日、X(旧ツイッター)で、ジャーナリストの櫻井よしこ氏(77)の「『安全でおいしい日本のお魚をたくさん食べて中国に勝ちましょう』と呼びかけました」などとの投稿を引用し「もっとしっかり汚染魚を食べて、10年後の健康状態をお知らせください」とつづった。

 小池氏は「村井氏から広島6区の候補を辞退したいとの申し出がありました。本人はもちろんですが、公認したのは中央本部の責任。私からも、関係者のみなさんに謝罪をしたい」と謝罪した。

 村井氏の「汚染魚」という表現が問題だったとした小池氏は「日本近海の魚は放射性物質で汚染されているんだという発信をした。我が党との見解、認識と違う。この発信が行われた直後、中央の書記局で、ツイートを削除して謝罪するよう本人に指示をした」と経緯を説明した。

 一方で小池氏は党として、東京電力福島第1原発の処理水海洋放出について「汚染水」という表現を用いると強調。「まるで汚染水という言葉を使ってはいけないという議論は、与(くみ)するものではない。科学的な根拠がある。言い方を変えれば、危険性が除去されるというのは違う。かつて例のなかったものを、きちんと伝える必要がある」とした。

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