歌手で俳優のアリス・クーパー(75)が、一連のトランスジェンダーに関する発言を受けてヴァンパイア・コスメティックス(化粧品)から降板となった。ジェンダーアイデンティティに関し、「子供にとって非常に紛らわしく、(このデリケートな問題をめぐる議論は)バカげていると感じるぐらいのところまで行ってしまった」と主張していた。
米音楽情報サイト、ステレオガムでアリスは語っていた。「トランスジェンダーの実例があることは理解しているが、それが一時的な流行でそうなりたいってだけで自己申告してくることを恐れている」「何も分かっていない6歳の子供がいる時点で、間違っていると思う。その男の子はただ遊びたいだけなのに、『そうだ、君は男の子だけど、なりたいなら女の子にもなれるよ』なんて言って混乱させるのは間違っているだろう」
「子供をすごく混乱させるだけだ。ティーンエイジャーでさえ分からない。まだ自分のアイデンティティを見つけようとしているのに、『そうだ、でも君は何にでもなれるんだ。なりたいなら猫にだって』なんて言うのは混乱させるだけだ」
そして社会問題について強い関心を持ち、さまざまな人々の立場などに理解がある人の状態「woke(ウォーク)」全般に対して疑問を呈し、誰がルールを作っているのかと問い、「(ウォークに)賛成する人を一人も知らない。俺が話す人はみんな『バカバカしい』って言う」「皆を尊敬しているけど、7歳の男の子に『女の子かもしれないから、ドレスを着なさい』なんて言うつもりはない」「だから、自分が男の子か女の子かを考え始める前に、少なくとも自分が何者であるかを性的に意識するようにさせたいと思う」と続けていた。さらにアリスは性器による区別についても持論を述べていた。
このような発言をしたアリス対し、2週間前に契約を交わしたばかりのゴスメイクで知られるヴァンパイア・コスメティックスは契約を打ち切ることを発表した。「最近のアリス・クーパーによる声明を受けて、メイクアップに関するコラボレーションを今後行う予定はありません」「私たちはLGBTQIA+コミュニティの全てのメンバーと共に立っており、全ての人々に医療へのアクセスがあるべきと信じています。(アリスとのコラボ商品の)予約は全て払い戻しとなる予定です」