大都市の実力を都市圏単位で比較したマップがSNS上で大きな注目を集めている。
「大都市の真の実力は、面積が異なる『市』ではなく『都市圏』で比較すると解りやすい。」
と件のマップを紹介したのはビルブロガーのロング@再都市化さん(@saitoshika_west)。
都市経済学では中心都市への通勤率が10%以上の自治体を「都市圏」として組み込んで考える。この基準に照らすと日本最大の都市圏は東京23区に横浜市、川崎市、千葉市、さいたま市等を含めた東京都市圏で、人口は約3530万人。次いで大阪市に堺市、奈良市、尼崎市等を含めた大阪都市圏で、人口は約1208万人となる。
市としては人口2位の横浜市が東京都の影響下にあり独自の雇用を築けておらず、人口3位の大阪市のほうが大きな都市圏を築いているように、都市のパワーは一つの市のデータだけでは測りがたいというわけだ。
ロングさんの投稿に対し、SNSユーザー達からは
「市域だけで都市を評価しないというのは、都市の実力を見る上では重要ですね。ただ都市圏は都市圏で、周りに人口が多い自治体があるだけで規模が大きくなったり、色々と問題があるので、結局市と都市圏をバランスよく見るのが一番だと思います。」
「三大都市圏(+α)と札仙広福の間にある分厚い壁よ」
「やっぱり東京と京阪神が飛び抜けてすごすぎる
あと北部九州は大きな都市圏が2つあるからか活気は札幌の方と比べて段違いに一つ格上の都市圏感実際あるわ、ららぽが福岡までは進出してるけど…な話とか思い出した」
「かつて成立寸前まで進んだ岡山市・倉敷市ほかの大合併構想が実現していたら…
『岡山市』は、広島市よりも先に政令指定都市となり、さらに広島を凌駕する都市へと成長していた…はずです。」
など数々の関心の声が寄せられている。
ロングさんにお話を聞いた。
ーー都市圏単位で比較するマップ作成のきっかけをお聞かせください。
ロング:市は面積がバラバラで正確な比較になりません。大阪270万、横浜372万人で横浜の方が大きいと言われても、実際は市域を超えて街は広がっていますからそれは実態を反映していません。その広がりを数値で捉える指標が10%雇用圏だと考えました。
10%雇用圏など「都市圏」という考え方が、都市の実力を図る指標として広まって欲しいです。
ーー投稿の反響へのご感想をお聞かせください。
ロング:自分が思っていた以上に「都市圏」という捉え方をしている人が少ない事に驚きました。
◇ ◇
読者のみなさんが感じている都市の規模感はロングさんのマップとくらべていかがだっただろうか?
ロング@再都市化さん関連情報
大阪・近畿圏を中心に日本全国の超高層ビルや再開発をレポートするブログ「Re-urbanization -再都市化-」を運営。月間アクセス数は60~70万PVほど。
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