怪談家・稲川淳二(75)が8日、TSM(東京スクールオブミュージック&ダンス専門学校)渋谷校で行われた、障害者アートの祭典「稲川芸術祭2023」テーマソング発表イベントに、同校の学校長で元プリンセスプリンセスの渡辺敦子(58)と登壇した。
3回目の開催となる本イベントは「たのしい!おばけ ゆかいな!おばけ」をテーマに、パラアーティストからの作品を募集中。稲川は、26歳の若さで死去した重度障害者の次男の影響で、長年障害者支援活動に取り組んでおり、「次男が教えてくれたのは、世の中にはいらない命はないということ。何か自分でもやらなきゃいけないなと、彼が教えてくれた障害に向き合っている。だから今、こういう状況にいることがとっても幸せですね」と語った。
今年は渡辺とタッグを組んでおり、渡辺プロデュース、同校の生徒制作のテーマソングが披露された。渡辺は「プリプリを解散して27年になるけど、ご縁があって稲川さんとコラボをさせていただいて、20年くらい前の私には信じられない。福祉の仕事も知れば知るほど深くて、人とのご縁を感じています」と充実感をにじませた。
31年間続けるライフワークの公演「稲川淳二の怪談ナイト」は、10月9日開催の水戸公演で1000回の節目を迎える。「気がついたらなっていたが正直なところ。45歳から始めて、(当時は)テレビが忙しくて片手間のつもりだったけど、20年前に体力があって頑張れるときにタレントを辞めた。あのままテレビをやっていたら、続かなかったかもしれない。人生や思いやいろんなものが怪談に入ってくる。その延長にこれがある」と感慨にふけった。