インドの17歳天才少年が「大地震」を予言 世界から注目も研究所は「天気予報のようなもの」と見解

深月 ユリア 深月 ユリア
イメージです(midoriya21/stock.adobe.com)
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 インドの「天才予言少年」と称される17歳の男性が「来年4月までに大地震が起きる」と自身のYouTubeチャンネルで発信し、一部の好事家の間で話題になっているという。ジャーナリストの深月ユリア氏が予言の内容を紹介し、その可能性について識者の見解を聞いた。

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 日本全国で地震が多発している今日この頃。地震大国なので、いつ何時大地震が起こりかねないが、インドで「天才予言少年」と呼ばれるアビギャ・アナンドさん(17)も今年3月13日に自身のYouTubeチャンネルで地震についての「予言」を発表した。

 アナンドさんは10歳の時に大学の天文学教室に入り、トップの成績を収めるほどの高知能の持ち主。インドの占術・ヴェーダ、自然科学や天文学、経済学などさまざまな学問を研究し、 新型コロナウイルス・パンデミック発生やまん延のピークを的中させて、世界中から注目を集めているという。

 そんなアナンドさんの最新予言によると、「2024年4月までに大地震が起きる」という。警戒すべき時期と内容は以下のようになる。

 「11月までの間に厄災が起こる強度が増している。(今年)4月20日は日食があるため危険。また、5月末、7月と8月、10月-12月も危険。中でも、10月は非常に災害が発生する可能性が高く、特に10月28-30日の間が危ない」

 ただし、超常現象やオカルトなどに詳しい作家の山口敏太郎氏は「サイババ(※インドで大人気だった予言者)が亡くなった後にアナンド君は〝ネクスト・サイババ〟として持ち上げられていますが、アナンド君の『予言』はインド占星術を使った『予測』です」と指摘する。

 確かに、アナンドさんは「自身に霊感がある」とか「神様のお告げを聞いた」と言っている訳ではない。また、「大地震が起きる」という予言をしても、発生場所を特定している訳ではない。

 一方、NPO法人「国際地震予知研究会」の委託を受けて地震情報の配信・観測を行っている「株式会社 麒麟地震研究所」(三重県伊勢市)は、日本国内の大地震が起きる可能性について 「21年12月8日から反応が出てきた南海トラフ地震のカウントダウンが始まったと考えられます」とツイッター上で注意を呼び掛けている。

 筆者が麒麟地震研究所に取材したところ、担当者は「大気重力波やノイズ(音の周波数)を機械で計測して地震予測を行っています。大気重力波には気象性のもののほかに、地震性のものあります。(1995年1月の)阪神・淡路大震災時に空気中にノイズが見られて、以降に地震予測をするための機械ができまして、計測を行っています。確かに地震の前兆反応は増えていますね」と説明した。

 アナンドさんは24年4月までの「予言」をしているが、同研究所によると、「時期が先過ぎる地震予測は難しい」という。担当者は「天気予報みたいなものですよ。直近のものは当たる可能性が高まりますが、数か月先の予測・場所の特定は難しいです。そして、3月は地震の兆候は出ていましたが、地球の公転に合わせて1年周期で兆候が出ることもあるので、確実に地震が起きるとは言えません」と解説した。

 「地震予測」はあくまで「天気予報のようなもので確実な予測は難しい」ということだ。梅雨時に傘を携帯するように「備えあれば憂いなし」である。

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