医師の4人に1人がコロナ5類移行で「負担が増えた」と実感 院内感染のリスク増 面会に時間割かれる場合も

よろず~ニュース調査班 よろず~ニュース調査班
画像はイメージです(buritora/stock.adobe.com)
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 メディカルアパレルの企画・開発・販売を行うクラシコ株式会社がこのほど、新型コロナウイルスの対応経験がある医師431人に対して「新型コロナ5類移行後の変化に関する調査」を実施し、その結果を公開。新型コロナが5類に移行しても、4人に1人は仕事の「負担が増えた」と感じていることが明らかになった。

 まず、勤務先の病院における新型コロナへの現在の対応について調査。72.4%は現在もコロナ患者を受け入れており、70.1%が隔離対応をしていることが明らかになった。一方で、防護服の着用やコロナ対応医師の設置、診療時間や診療方法の変更については、以前導入していた病院の半数以上で終了していることが分かった。

 続いて、業務量など「肉体的負担」の変化について調査。その結果「軽減した」との回答は35.9%にとどまり、37.6%が「変わらない」、26.5%が「増大した」と回答した。また、ストレスなどの「精神的負担」の変化についても、「軽減した」は38.2%、「変わらない」は33.6%、「増大した」は28.3%となった。いずれの負担においても、6割以上の医師が「減っていない」と実感。そればかりか、およそ4人に1人は「負担が増えた」と感じていることが分かった。

 その理由としては「区切りがなくなったからこそ、院内感染しやすく気が抜けない」「発熱外来がなくなったので直接受付にくるのが怖い」「5類になったら、いつでも予約なく受診できると勘違いしている人が増えた」など、院内隔離や対策意識が緩まったからこそ院内感染への緊張感が強まっているとの声があがった。加えて「面会や荷物の受け渡しなどが頻繁になり、家族対応に時間が取られてしまう」「電話再診をやめたので、その説明が大変」など、業務が新たに増えているケースもあることが分かった。

 一方、5類移行後の心境の変化については、医師という立場がゆえに休日もリフレッシュしにくかったからこそ、移行を喜ぶ声が多くあった。「完全に安心していない」など引き続き対策を続ける意見もありながら、「状況を見ながら旅行など外出の機会を増やしていきたい」「ご褒美旅行に行きたい」「病院でもマスクを外せる日が来てほしい」など、少しずつ行動を拡大していきたいとの声であふれた。

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