俳優トム・ハンクス(66)は、自分がこの世を去った後もAIによって映画に出演し続けられる可能性を信じているという。人工知能技術の発達に伴い、観客は本当に本人が演じているのか、コンピューターで作られたイメージなのかを見分けられなくなると確信しているそうだ。
『アダム・バクストン・ポッドキャスト』に出演したトムは、こう語った。
「私の顔や声、全ての人のそれは知的財産で、その法的影響を考えるためにあらゆるギルド、機関、法律事務所で議論が行われている」
「今、本当に可能性があるのは、もし私が望めば、(AIを使って)32歳の私が出演する7本の映画のシリーズを永遠に作れるということだ」
「AIやディープフェイク技術によって、誰でも何歳でも自分(の若い時)を再現できるようになった。私は明日バスに轢かれたらそれで終わりだけど、パフォーマンスは延々と続けることが可能なんだ」
「AIやディープフェイクによる理解の外に、それが私ではないことを伝えるものは何もないだろう」
「そして、ある程度、本物そっくりのクオリティを持つことになりうる。それは確かに芸術的な挑戦であり、また法的な挑戦でもあるんだ」
またAIで生成された自分のバージョンが、通常では選ばないようなプロジェクトに出演する可能性を示唆したトムは、観客が本物の自分でないことを気にするとは思わないと主張。「間違いなく、人々は(AIであることを)見分けることができるだろうが、問題は観客がそれを気にするかどうかだ。気にしない人もいるし、その区別がつかない人もいるだろう」と続けた。