シンガーソングライターのスティング(71)は、AIが生成した曲は「ダンス・ミュージック」には効果的かもしれないが、「感情を表現する」曲には向いていないと持論を明かした。
現在議論されている有名ミュージシャンを模倣するChatGPTなどのAIソフトウェアの使用について言及。音楽業界にとって「戦いになる」としてBBCにこう語っている。「音楽の構成要素は、僕たち人間のものだ」「今後数年間、AIから人間の資本を守るために僕ら全員が立ち向かわなければならない戦いになるだろう」「ツールは便利だけど、それを操作するのは自分たちでなければならない」「機械に乗っ取られるのを許すわけにはいかないと思うんだ。慎重になる必要があると思う」
さらにスティングは、AIを映画の「退屈な」CGI効果に例えてこう続けている。「自分は全然感動しないね」「CGで作られた映像を見るとすぐに飽きてしまうよ。AIが音楽を作ることに対しても、同じように感じるだろうね」「エレクトロニック・ダンス・ミュージックではうまくいくかもしれない。でも、感情を表現するような歌では心を動かされないと思う」
ザ・ウィークエンドやドレイク、ザ・ビートルズやオアシスのボーカルがAIによって模倣されている一方で、AIに対し熱意を感じていないアーティストの一人、ニック・ケイヴも「音楽は機械ではなく、生きている人間が経験する本当の感情からの『苦しみ』から生まれるべきだ」と話している。