「お父さんお母さん。今までありがとう」北海道でヒグマの足跡に遭遇し死を覚悟したツイートが話題に

近藤 リナ 近藤 リナ

北海道の湿地でヒグマの足跡を発見し、死を覚悟したという投稿がSNS上で注目を浴びている。

「お父さんお母さん。僕は今、北海度の湿地にいます。突然こんなことを言うのもおかしい話だけれど、今までありがとう。そして、2人の子供として生まれることが出来て幸せだったよ。あぁ、これが走馬灯か。」

と投稿したのは北海道昆虫同好会のポリフェムスさん(@dorcusalcides04)。

4月下旬、夜22時頃に、友人と2人で昆虫採集に北海道の湿地に行ったポリフェムスンさん。ポイントについてすぐに人間の男性よりも大きなヒグマの足跡を見つけ、このツイートを投稿したそう。

SNSユーザー達からは今回の投稿に対し

「無事でしたか😳いやホントに危ないですよね😅ヒグマも人間に出くわしたら驚いて焦っちゃうんですよね🤔高校の時に出くわしましたけど死ぬと思いましたよ😂人間が気をつけてあげなければいけないですね🤔」

「無事帰宅出来てるかだけ心配💦」

「生きて、しっかり生きて、帰って来て」

と様々な声が寄せられている。

ポリフェムスさんにお話を聞いた。

近藤理菜(以下「近藤」):この投稿をされた際の詳しい状況をお聞かせください。

ポリフェムス:周辺は湿地なので、足跡はクッキリと残っているのですが、その窪みに染み出した水の量からすると、かなり新しい足跡であることが分かりました。よって、安全を考慮し、私の足と比較した写真を撮り撤退。ツイート自体は車内に戻ってから行ったものなので、私が足跡を見てからの滞在時間は2分程です。

近藤:この経験の後、気づいたことや後悔したことなど感じたことや気持ちをお聞かせください。

ポリフェムス:正直、足跡にしろ、糞にしろ、爪痕にしろ、北海道のフィールドに出ている人間であれば、多くの人が目にしていても全くおかしな話ではありません。私にしてみればクマの足跡があったという、ただそれだけの事なのです。こう言ってしまうのはあまり良くないのかもしれませんが、普段通りですね。

近藤:これまでの反響やコメントについてご感想をお聞かせください。

ポリフェムス:まさかここまで多くの方に反応をいただけることになるとは思っていませんでした。賛否両論あり、改めてフィールドに出る者とそうでない者とでは感覚に差があることも考えさせられましたね。

賛否両論の中には、「怖い」「そんな写真を撮っている暇があるなら逃げろ。」「熊には勝てる気がする。」といった様々なものがありました。

確かに私も怖いものは怖いですし、写真を撮る暇があるなら早く撤収した方が良いのも明白かもしれません。

ただ、私も仲間内で情報共有はしなければなりませんし、記録を残すのは生き物を扱う者として必ず行いたいことでした。よって、本来であれば掌幅の計測をしたいところでしたが比較写真に留めました。

ヒグマに勝てる気がするというコメントについては、返り討ちにすることが我々にとって勝ちなのか。生き残ることが勝ちなのか。という価値観が大事なものだと思います。

このツイートはあくまでも適切なヒグマへの対処を暗示したものですが、間違った対処をしてしまう方や被害者が出ないことを祈ります。

◇◇
「今回のツイートで、ヒグマや北海道の自然に興味を持ってくださった方は大勢いらっしゃるかと思います。ですので、そういった方は酪農学園大学にて7月1日、2日に行われる白樺祭で、野生動物生態研究会の展示を見に来てください。私から話を聞きたい方は、『ヒグマのツイートをしてた標本屋はいるか?』と展示会場のスタッフに尋ねてみてください。」とポリフェムスさん。ご興味のある方は是非白樺祭に足を運んでいただきたい。

ポリフェムスさん関連情報
Twitterアカウント:https://twitter.com/dorcusalcides04

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