さいとう・たかをさん死去から1年半「鬼平」「ゴルゴ13」の顔を描き続けるスタッフに直撃 「鬼平犯科帳」118巻企画

よろず~ニュース編集部 よろず~ニュース編集部
「鬼平犯科帳」118巻の書影
「鬼平犯科帳」118巻の書影

 人気時代劇漫画「鬼平犯科帳」(さいとう・たかを、原案・池波正太郎、文藝春秋社)の最新単行本118巻が26日、発売された。池波の生誕100周年企画として、さいとうさんの死後、「鬼平」「ゴルゴ13」の顔を担当する、さいとう・プロの作画チーフ、ふじわら・よしひで氏の特別インタビューが収録された。

 さいとうさんは2021年9月に死去したが、代表作「鬼平」「ゴルゴ13」とも、さいとう・プロに故人の遺志が引き継がれ、連載が継続中。ふじわらは1966年、鳥取県生まれ。藤原芳秀の本名で「拳児」「ジーザス」「コンデ・コマ」の代表作を持つが、2019年からさいとう・プロに作画スタッフとして参加していた。

 ふじわら氏はメインキャラの顔を描く後継者に、入院先のさいとうさんから直接、言い渡されたという。「その前から、『ゴルゴ13』のスピンオフシリーズである『銃器職人・デイブ』のデイブは私が描いていたんです。そのタッチをそのままゴルゴに持ってきた感じです。デイブも先生からの指名で担当していたんですが、結構、気に入っていただいていたようです。〝ワシが描いたのもあったけど、どれやったかなぁ?〟と先生自身、分からなかったようでしたから(笑)」と振り返った。

 他にも、さいとうさんのタッチを崩さない作画方法、スタッフの役割分担、劇画の生命線の持論などを言及。制作の舞台裏が語られている。

 「鬼平犯科帳」は〝鬼平〟と呼ばれる火付盗賊改方長官・長谷川平蔵が、江戸の街を騒がす悪党を、部下の与力・同心や密偵たちとともに追う捕物帖の物語。新刊では「狙われた男」「鼠ばたらきの伊吉」、「おはん」、「化け猫騒動」と、第347話までの4篇が収められた。

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