【漫画】「その山で“嫁入り”を見た者は悲惨な最期を遂げてしまう…」自己責任の怪談スタイル「禍話」を作品化

橋本 未来 橋本 未来

 昔からその山で伝えられている“嫁入り”という謎の現象。狐の嫁入りとは異なり、それを見た者は悲惨な最期を遂げてしまう……。時代が過ぎ、この言い伝えを無視した人々が、この場所に結婚式場を建設したところ、予想を超えた恐ろしい出来事が巻き起こる!語り部の怪談に聞き手が相槌(あいずち)を打つまでがセットになった、ネット時代の新たなスタイル「禍話」をマンガ化した作品『嫁入りの山』。

 自称“猟奇ユニット”FEAR飯が、視聴者から集めた実話怪談を配信するツイキャス番組「禍話(まがばなし)」。毎回数千人の視聴者を集めるこの注目チャンネルで紹介された怪談を、マンガ化しているのが狐歪野ツッコさん(@kowainotsukko)。漫画原作者を本職とする狐歪野さんは、一体どのような経緯でこの作品を描くようになったのか。創作の経緯から作品の魅力について話を聞いた。

「禍話」と怪談の魅力を布教したい

 長年、怪談を趣味にしていた狐歪野さんは、この魅力をもっと多くの人々に伝えたいとの思いから、漫画創作に乗り出したと話す。「今は昔に比べて怪談ジャンルは盛り上がってはいるんですが、その界隈の中だけの話で外へ広がっていっていない印象なんです。なので、間口の広い漫画からアプローチしてみようと思いました」と、漫画創作に踏み切ったきっかけを語ってくれた。

 その中で、どのような経緯を辿り、禍話のマンガ化を手掛けるようになったのか。「本職が漫画の原作なので、絵は全く描けないんです。下手なりに四苦八苦やってはいましたが……(苦笑) 。最初は、私が集めたり体験したりした実話怪談を漫画にしていたのですが、反応がかなり乏しくて……。そのときに、出版社の編集者さんにオススメしてもらった「禍話」を改めて接種したら超絶面白くてどハマりしました。それで、いやらしい話ですが……「禍話」のネームバリューにあやかりつつ、怪談の布教を始めようと考えました」と、現在の創作スタイルに至った経緯を話してくれた。

 「一般の怪談に比べ、引き出しの多さや、ジャンルの広さが禍話の魅力」と話す、狐歪野さん。どの話も一定した不気味さが共通しているストーリーと、狐歪野さんの絵は読者からも評価を受けているという。「(禍話の面白さは)話の怖さや不気味さなんですが、何人かの方から『話と絵柄がマッチしてる』と言っていただけたのがビックリです。とにかく絵が下手くそなので、絵の事に触れていただけると嬉しいですね」と、嬉しそうに話してくれた。

 「活動自体は変わらず、禍話をはじめとする色々な怪談師さんの怪談を漫画にして、王道ではない怪談ジャンルからアプローチし、この魅力を布教できたらと思います。発表の場を増やしていきたいのでイラストや漫画など、商業、同人問わず常に募集中なのでDM頂けたら嬉しいです!」と、今後の目標について話をしてくれた狐歪野さん。すでに多くのファンを獲得している禍話をどのような作品に仕立て、その魅力を届けてくれるのか。今後も期待したい。

 

<狐歪野ツッコさんInformation> 
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