映画『女王陛下の007』(1969年)のジェームズ・ボンド役で知られるジョージ・レーゼンビー(84)が俳優業からの引退を発表した。ジョージは25日、年を重ねる不安と共に苦渋の決断をしたことを認めている。
ジョージはXにこう綴る。「簡単な決断ではなかったが、仕事からの引退を発表する時が来た。今日を持って俳優業や公の場に出ること、インタビューやサインをすることはなくなる。楽しい道のりだったけど、年を取るのは楽しくないものだ」
私生活では1973年から1995年まで女優のクリッシー・タウンソン、2002年から2011年までテニス選手のパム・シュライヴァーと結婚していたジョージ。、『女王陛下の007』以外では、『ユニバーサル・ソルジャー』『死んでいるのは誰?』『スカイ・ハイ』などの出演で知られている。
モデルだったジョージはショーン・コネリーの後任としてボンド役に抜擢された際、コマーシャルでの演技しかしたことがなく、「007」シリーズは自ら1回限りの出演を決めていた。
1970年代後半に俳優としてのキャリアに行き詰まり実業界に転身。不動産に投資つつ、ボンドをパロディにした役でスクリーンにも出続けた。また『ジェネラル・ホスピタル』や『リチュアルズ』といったテレビドラマに出演し人気小説シリーズのテレビ映画化となった『エマニュエル 愛欲のチベット』ではマリオ役を演じた。
2017年の自身のドキュメンタリー『ビカミング・ボンド』では「007」シリーズ出演でハリウッド進出ができたことを認め、10年かかった甲斐があったと明かしてもいた。
現在製作中の『Mundije』『Zデッド・エンド』が最後の出演映画となるジョージの引退表明は、こう締められている。「2013年から僕を助けてくれたマネージャーで友人のアンダース・フレイドに感謝したい。最高の代理人だった。これからは家族と過ごす時間に集中できる。皆の長年に渡る愛とサポートに心から感謝している。かけがえのないものだ。ジョージ」