子持ちの20~40代男女の約1割が「親から虐待」経験 虐待する親は虐待を受けていた傾向が顕著

よろず~ニュース調査班 よろず~ニュース調査班
「自身の虐待経験と親子連鎖」についてインターネット調査を実施
「自身の虐待経験と親子連鎖」についてインターネット調査を実施

 「親子の法則 人生の悩みが消える『親捨て』のススメ」の著者・三凛さとし氏はこのほど、子持ちの20歳以上50歳未満の男女4000人(男女各2000人)を対象に「自身の虐待経験と親子連鎖」についてインターネット調査を実施し、その結果を公表。約1割は虐待を受けた経験があり、そのうち約6割が身体的虐待であることが分かった。(虐待の定義は、厚生労働省「児童虐待の定義」を参照)

 まず全回答者に「未成年期の虐待経験」を聞いたところ、男性の88.2%、女性の87.0%が「受けていない」と回答。その一方で、残りの約1割は「自分自身が受けていた」(男性9.2%、女性11.7%)もしくは、「自分自身は受けていないが、兄弟姉妹が受けていた」(男性2.7%、女性1.4%)と回答した。

 次に、自身または兄弟姉妹が「受けていた」と回答した男女497人に「受けていた虐待の種類」(複数回答可)を聞いたところ、最多は男女ともに身体的虐待(男性57.4%、女性61.5%)という結果に。心理的虐待(男性32.9%、女性59.2%)、性的虐待(男性22.8%、女性15.4%)、ネグレクト(男性19.8%、女性21.2%)がそれに続いた。

 最後に、再び全回答者に「自身の親が未成年期に虐待を受けていたかどうか」を調査。「両親とも受けていない」という回答は、自身が虐待を受けていない人では、男女ともに約6割(男性58.6%、女性64.8%)にのぼったが、自身または兄弟姉妹が虐待を受けていた人では、男女ともに約1割(男性8.4%、女性11.5%)と非常に低い結果になった。

 一方、自身または兄弟姉妹が虐待を受けていた男性は「両親ともに、または父親ないし母親が受けていた」が5割弱(46.8%)と多い結果に。虐待を受けていない男性は1.1%、女性は1.7%とかなり低い値であることから、自身または兄弟姉妹が虐待を受けていたかどうかが、自身が子どもに虐待するかどうかに関連することが明らかになった。

 厚生労働省が昨年9月に発表した「令和3年度 児童相談所での児童虐待相談対応件数」(速報値)によると、全国の児童相談所が児童虐待相談として対応した件数は20万7659 件で、過去最多を記録した。同調査では、虐待の連鎖を止める方法として、「自分自身のストレス管理」「サポートグループや心理療法など、他者に頼る」「親が自分自身の親と心理的な和解をすすめる」の3点を挙げ、「虐待や子育ての悩みは放っておくと連鎖するが、親自身が自ら意識することでその連鎖は止められると確信している」とした。(合同会社serendipity調べ)

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