高校2年生の夏からイジメの標的になってしまった主人公の黒山くん。友人の支えを受けながら、その辛い日々を耐える中で、ある衝撃の事実と共にイジメっ子の正体が明かされることになる。そして、黒山くんは殺意すら抱いたイジメっ子と、不思議な関係に発展していく……。予想を裏切る展開と、複雑な感情を絶妙なセリフとシーンで描いていく青春漫画の新境地!
Twitterに投稿された本作『いじめっこがトラックに轢かれる話』は、読者から「読むたびに印象がコロコロ変わる」や「歪んだ恋心がいい」など、次々とコメントが相次ぎ、表示回数1000万回に迫る話題の作品となった。
作者は、イラストレーターとして活躍しながら、独特のタッチな絵柄で心に突き刺さるような作品を手掛けるかもみらさん(@hc_feee)。今回、本作を描いたきっかけから、読みどころについて話を聞いた。また、本記事にはTwitterで大きな反響を呼んだ本作を全編特別に掲載する。
新しいBL漫画を描くつもりで……。
青春作品として熱い支持を受けた本作だが、創作のきっかけはまた違った視点から発想されたとかもみらさんが言う。「新しいBL漫画を描こうと思っていろいろ考えながら散歩をしていた時に、危ない運転をしている車を見かけて思いついたのがこの作品です。いわゆる、BL作品になるんですが、『親友になりたかったんだねぇ』みたいな感想が多くて、思っていたよりも友情物に見えたのかなぁという驚きもありますね」。
本作をはじめ、既成の枠におさまらない作品を次々と発表するかもみらさんは、その活動スタイルも特徴的だ。商業媒体にこだわらずに、Kindleインディーズなどで作品を発表している。その理由について、次のように話をしてくれた。「出版社の方や漫画の編集の方とお話をして、そういう路線での活動も一時は考えました。でも、ページ数の制限だったり、締め切りだったりに追われてしまうと自由な創作ができないなと思い、自分で好きに描いて出版までできるkindleインディーズを選びました」と、自身の思いをストレートに発表するため、現在のスタイルに辿り着いたという。
そして、これから描きたい作品について質問をすると、「妖怪が好きなので、妖怪モチーフの作品を制作してみたいですね」と話してくれた。人の複雑な感情を精緻なストーリーで表現していくかもみらさんが、どのようなアイデアを持ち寄り、妖怪漫画を仕上げるのか。期待せずにはいられない!
<かもみらさんInformation>
▶かもみらさんTwitter /
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▶かもみらさん作品集 /
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▶かもみらさん短編集第一話 /
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