藤井聡太竜王、史上初の年度内一般棋戦全制覇達成 NHK杯初優勝で夢の〝グランドスラム〟

よろず~ニュース編集部 よろず~ニュース編集部
NHK杯で初優勝した藤井聡太竜王(資料提供:日本放送協会)
NHK杯で初優勝した藤井聡太竜王(資料提供:日本放送協会)

 将棋の藤井聡太竜王(王位、叡王、王将、棋聖との五冠)が、19日放送の第72回NHK杯テレビ将棋トーナメント決勝戦・佐々木勇気八段(収録当時は七段)戦に勝利し、大会初優勝を果たした。藤井竜王は今年度、4つの一般棋戦(JT杯将棋日本シリーズ、銀河戦、朝日杯将棋オープン戦、NHK杯)を全て制覇。これまでは2011年度に羽生善治九段が銀河戦以外の3棋戦を制したのが最高記録だったが、今回の優勝で史上初の〝グランドスラム〟という快挙を達成した。

 相手の佐々木八段は、2017年7月に竜王戦決勝トーナメントで初対戦し、デビューからの連勝を「29」で止められた〝因縁〟の相手。今局は相掛かりに進んだが、藤井竜王が果敢な指し回しでリードを奪い、一気に押し切った。放送日となったこの日は奇しくも、史上最年少での六冠をかけた第48期棋王戦五番勝負第4局の当日。午前9時から渡辺明棋王と対局しており、対局の真っ最中に快挙が伝えられるという異例の事態となった。

 局後、藤井竜王は「相掛かりから力戦になって、中盤にかけては自信のない局面もあったんですけど、その中でも積極的に攻めていけたことが、良い結果につながったかなという風に感じています」と回顧。タイトル戦とは違い、持ち時間の短い中での戦いに「今まで早指し棋戦ではなかなか結果を出せていないことが多かったので、今期は今まで以上に決断良く指そうと思っていました。決断良くという方針を最後まで貫くことができて、優勝という結果につなげることができて、とてもうれしく思っています」と語った。

 史上初の一般棋戦全制覇には「今年度、4つの一般棋戦で優勝できたことをうれしく思っています。早指しなので、決断よく指すことを意識していました」と喜びのコメント。さらに「来年度もトーナメントで一局でも多く指せるよう、精進していきます」と、すでに前を見据えていた。

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