故エルヴィス・プレスリーの元妻プリシラ・プレスリー(77)が、テネシー州メンフィスにあるエルヴィスのファンの「聖地」として知られる元邸宅のグレイスランドから、孫娘ライリー・キーオ(33)により締め出されたという。エルヴィスとプリシラとの間に誕生した故リサ・マリー・プレスリーが、遺言書の中で娘ライリーを遺産3500万ドル(約47億円)の唯一の相続人と指定していたことから、祖母と孫娘が絶縁状態にあると言われていた。
ある関係者が、レイダー・オンラインに話したところによると、ライリーと、エルヴィスのグレイスランドのアーカイブ・展示担当バイスプレジデントのアンジー・マーチーズ氏だけが同邸宅の鍵を持っており、「上階のドアとアーカイブ部屋」の鍵が変えられたという。
エルヴィスと1967年から73年まで結婚生活を送ったプリシラは、元々は管財人の1人だったものの解雇となり、リサ・マリーが死去する数年前に長女ライリーが後任に就いていた。
今年1月12日に2度の心臓発作により54歳で他界したリサ・マリーは、2016年に遺言書を修正。相続人からプリシラの名前を削除し、ライリーと息子ベンジャミン・キーオのみを相続人としたが、ベンジャミンが2020年に27歳の若さで自ら命を断ったことから、ライリーが唯一の相続人となっていた。
プリシラは娘の死後、遺言書を修正した際の署名が「娘の通常の署名と異なる」ことや、娘の名前の綴りが間違っていることなどを指摘し、遺言書の「信憑性と有効性」を問う嘆願書を提出している。リサ・マリーの遺言書には、2つの生命保険の合計3500万ドルに加え、グレイスランドの邸宅に関する権利やエルヴィス・プレスリー・エンタープライズの15%の権利が含まれているという。
リサ・マリーとプリシラは、リサ・マリーが死亡する2日前、オースティン・バトラー(31)が伝記映画『エルヴィス』で主演男優賞を受賞したゴールデン・グローブ賞式典には一緒に登場していた。だがリサ・マリーとギタリストの元夫マイケル・ロックウッド(61)との泥沼離婚で、プリシラがマイケルの肩を持ったことから母娘は口も利かない関係だったと言われている。
1977年に42歳の若さで他界したエルヴィスは、遺言で全財産をリサ・マリーに残していた。リサ・マリーは25歳になった1993年に遺産管理の責任者となった。父が残した資産は500万ドル(約6億7000万円)ほどだったものの、リサ・マリーはその後グレイスランドを観光アトラクションにして成功を収めた。さらにエルヴィス・プレスリー・エンタープライズを設立し、父親の肖像権やレガシーなどでも収入を得てきていた。