俳優ダニエル・ラドクリフ(33)が、アカデミー賞でも注目された『西部戦線異状なし』の主演候補であったことが明らかになった。脚本家のレスリー・パターソンによると、2011年に「ハリー・ポッター」シリーズが終了した際、主役のパウル・ボイメル役としてダニエルに白羽の矢が立っていたという。1929年に出版されたエーリヒ・マリア・レマルクによる同名小説を原作とした映画に向け、必要な予算をダニエル主演なら確保できるのではないかと製作側は考えたものの、実現には至らなかったそうだ。
デイリー・ミラー紙にパターソンはこう説明する。「映画化の権利を16年前に手にした時、状況は今とかなり違いました。ドイツ語映画に向けて予算を獲得するなんて不可能だったのです」「ですから私たちはかなり初期の段階で、ドイツ語訛りの英語という路線で提案すべきだと決定しました」「そして『予算を獲得できるのはだれか?』と考えたんです。当時、ダニエル・ラドクリフが『ハリー・ポッター』を終えたところでした」
しかし、ダニエルの人気はハリー・ポッターのイメージがあってこそであると気付いたそうで、「彼は素晴らしい俳優ではありますが、この役には適していなく、彼の名前で資金を募ることは難しいとすぐに気づいたんです」「結局のところ、彼は『ハリー・ポッター』というブランドで有名だったのであり、1人の俳優としてではなかったからです。彼はとても素敵でしたけどね」と続けた。
最終的に、オーストリア出身のフェリックス・カマラーがボイメル役を務めた同映画は、ネットフリックスで昨年公開となっている。