ワグネル創設者プリゴジン氏が警告「バフムトから後退なら戦線は崩壊」ロシアから約束の弾薬届かず不満

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ワグネルの創設者、エフゲニー・プリゴジン氏は動画で警告(ロイター)
ワグネルの創設者、エフゲニー・プリゴジン氏は動画で警告(ロイター)

 ロシアの民間軍事会社ワグネルの創設者であるエフゲニー・プリゴジン氏は5日、ウクライナ東部の激戦地バフムトを事実上包囲したとする同社の傭兵が弾薬を供給されておらず、後退を余儀なくされれば戦線全体が崩壊すると強く警告した。

 バフムトを巡る重大な局面で、思わぬ発言が飛び出した。プリゴジン氏は公開された動画で、ロシア政府が2月に提供を約束した弾薬のほとんどがまだワグネルに出荷されていないと不満を表明。ロシアの利益を守る軍隊の編成にとって状況は厳しくなるだろうと見通しを述べた。

 また、ロシアの正規軍との軋轢が度々ささやかれているプリゴジン氏は、「ただの官僚主義なのか、裏切りなのか、理由を探っているところだ」とも語った。今回の動画の撮影場所や時期は確認されていない。プリゴジン氏のニュースを発信し、ワグネルと提携しているテレグラムのチャンネルで映像は公開された。

 バフムトでは昨年秋から激しい攻防戦が続いている。2月になってロシアの攻勢が増しており、プリゴジン氏は3日にワグネル部隊が「バフムトを実質的に包囲した」と述べていた。一方で、攻められながらもウクライナはまだ持ちこたえられるという報道もあり、情報は錯そうしている。

 プリゴジン氏は、ロシアが戦争に負けた場合、政府にスケープゴートにされることをワグネルの部隊が懸念しているとも語っていた。

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