4万人収容「メガ刑務所」は“タトゥーの海” ギャング犯罪取り締まり強化 南米エルサルバドルで開設

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 まるでタトゥーの海―。南米のエルサルバドル政府はこのほど、中部テコルカに約4万人の受刑者を収容できる米州最大の「メガ刑務所」を開設した。ギャング犯罪取り締まり強化を受けて刑務所が過密になったためだ。

 当局が公開した映像では、短パン姿に丸刈り頭の受刑者約2000人が、新たに完成した「メガ刑務所」に移送される様子が映し出されている。開設されたばかりの刑務所は、敷地の広さが約166ヘクタールもあり、「米州最大の刑務所」とうたわれている。

 同国では近年、犯罪集団「マラス」などギャング関係の殺人事件が急増していた。ブケレ大統領は昨年、議会に対して憲法上の権利の一部を暫定的に停止することを要求。その結果、警察は令状なしの逮捕が可能となり、さらに逮捕された人は弁護士を依頼することもできない。その結果、約6万4000人の容疑者が逮捕され、昨年は殺人事件の報告件数が約57%減少した。

 人権団体によると、無実の人々が身柄を拘束された例もあり、中には警察の勾留中に死亡した人が、数十人いるとしている。

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