ロマンティックな純愛か、盲目的過ぎる恋なのか―。別れた恋人との再会を願って、毎年バレンタインデーになると花束を抱えてメキシコの街角ヌエボ・ラレドに立つ男性が話題となっている。元米海兵隊員のエステバン・ペレスさん(58)は、その女性と別れて以来、ほかの恋人を作らずに27年間ひとすら待ち続けているという。
ペレスさんによると、1996年のある夜、ナイトクラブで出会ったセシリアさんという女性と激しい恋に落ちた。2カ月ほど交際したが、セシリアさんから別れを告げられたという。「私はまだ独身で子供もいない。結婚もしたことがない。他に交際する女性を探したこともない。セシリアほどの女性に出会うことはないだろうから」と思いを明かした。
ただ、この行動について、周囲の意見は分かれている。この街に住んでいる、ある女性は「彼はとてもハンサムで、軍服姿がよく似合う。その女性は損をしている」と恋愛成就を応援する。しかし、別の女性は「彼にセラピーを受けさせた方がいい。25年もたっているのだから。死別を乗り越えるのに約半年かかる。それより時間がかかるときは、専門家の介入が必要だ」と話す。
賛否両論がある中、ペレスさん自身は今回で覚悟を決めたようだ。「私がここに立つのは今日が最後だ。これで最後だ」。一途な思いは悲恋のまま終わるのだろうか…。