「宇宙戦艦ヤマト」「銀河鉄道999」などのヒット作で知られる漫画家の松本零士さんが13日、急性心不全のため都内の病院で死去していたことが20日、分かった。東映が発表した。85歳。福岡県久留米市出身。告別式は近親者のみで執り行われた。
松本さんは15歳で投稿作「蜜蜂の冒険」が「漫画少年」にて受賞掲載され、商業誌デビュー。1957年に「少女」に掲載された「黒い花びら」で実質的な漫画家デビューを果たした。1968年に青年漫画誌が誕生すると「漫画ゴラク」に「セクサロイド」を発表。それ以降、青年漫画誌での執筆が増え、「宇宙戦艦ヤマト」「クイーンエメラルダス」「ザ・コックピットシリーズ」「宇宙海賊キャプテンハーロック」「銀河鉄道999」などのヒット作を次々に世に送り出した。
2019年11月には、滞在先のイタリア・トリノで体調を崩し搬送。肺炎などを患ったが回復し、同年12月に日本に帰国していた。東映の担当者によると、帰国後、体調は回復していたが、最近になって体調を崩し、年齢を考慮して入院していたという。
所属事務所の零時社は「漫画家 松本零士が、星の海に旅立ちました。漫画家として物語を描き続けることに思いを馳せ駆け抜けた、幸せな人生だったと思います。『遠く時の輪の接する処で、また巡り会える』と松本は常々申しておりました。私たちもその言葉を信じ、その日を楽しみにしています。これまで応援くださいましたファンの皆様、作品を世に送り出してくださいました関係各社の皆様、お世話になりました各自治体ならびに各団体の皆様、若かりし頃から共に切磋琢磨してくださった漫画家の先生方、そして旅立ちにあたりサポートしてくださいました病院の皆様、心より深く感謝申し上げます。本当にありがとうございました」とコメントを発表した。