松本零土氏による漫画が原作で、1979年に公開された映画「銀河鉄道999」の映像や音楽を進化させた「銀河鉄道999」ドルビーシネマ版(14日公開)の公開記念イベントが14日、都内で行われた。第1作もメガホンを取ったりんたろう監督(80)は「はるか遠い昔、無我夢中で飛び乗った列車で銀河の果てまで旅して、今ここに惑星・地球に戻ってきました」としみじみ話した。
ドルビーシネマ版は、光り輝く銀河で走る999号や光の演出などの緻密な描写に加え、999号の疾走感や、アルカディア号の迫力を体感できる音楽が魅力。りんたろう監督は「スター・ウォーズ」のドルビーシネマ版が公開された時から持っていたという積年の構想が実現したことに「よみがえったなって感じですね。臨場感に感動しました」と感慨深げ。「スピーカーが天井などいくつもありますし、これはもう素晴らしい経験になると思います」と自信もうかがわせた。
透過光のテクニックに定評があるりんたろう監督。当時の撮影を振り返り、「黒紙の下から針で穴を空けて、それを撮影台の上に載せます。部屋の明かりを全部消した後、下から光を当てて、脚立でカメラの一番上に登りファインダーでのぞくと完璧に星の光になるんですね。『これだ!』と思って、それが最初でした」と秘話を明かした。