「酒井くにお追悼公演」元相方の弟・酒井とおるは初の漫談で追悼 後輩芸人は流血騒動を明かす

中江 寿 中江 寿
遺影を抱えてあいさつする酒井とおる
遺影を抱えてあいさつする酒井とおる

 昨年10月28日に74歳で亡くなった酒井くにおさんの追悼公演が18日、大阪・心斎橋角座で行われた。故人の相方で弟の酒井とおるをはじめ、森脇健児、漫才コンビのますだおかだ、なすなかにし、落語家の桂春若ら、親交の深かった芸人が参加。くにおさんを絡めたネタを披露した。

 くにおさんの思い出を語るコーナーでは、さまざまざエピソードが続出。ますだおかだのますだは、若手当時、洋食屋に連れて行ってもらったときに、くにおさんの背中越しに奥のカウンターいる美女に見とれていると、「アナタたち、ワタシを見て!」と怒られたという。かみじょうたけしは、くにおさんにせがまれてお姫さまだっこで横断報道を渡っている途中で、つまずいて植え込みに落として流血させてしまい、「松竹をクビになると思った」と振り返っていた。

 大トリでは酒井とおるが登場し、初めてピンで漫談を行った。オープンニングトークでは「ひとりでしゃべるのは心細い」、「とおるちゃんと言ってくれる人がいない」と弱気だったが、いざ始めると芸歴52年のベテランぶりを発揮。くにおさんとの若い頃に質屋通いするなどの苦労話にオチを付けながら、「ここで笑わないと笑うところないよ」、「忘れてちょーだい!」など持ちギャグを交えながら、観客を沸かせていた。

 最後のあいさつでは「くにおも喜んでいると思います。たまにでいいので『とおるちゃん!』と叫んでいたくにおを思い出してもらえれば」と亡き兄を思いやった。

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