1990年代の声優ブームを支えた女性声優を特集する「声優グランプリplatinum(プラチナム)」が3月16日、主婦の友社から発売される。椎名へきるが表紙を飾り、國府田マリ子、岩男潤子、横山智佐、櫻井智、三石琴乃、井上喜久子が登場。大判グラビアとロングインタビューで、その色あせぬ輝きに迫る。担当編集者は「個人的なポイントは、巻頭特集とグラビア特集で質問した『昔から応援してくれているファンの皆さんへの想い』です。反響が大きければシリーズ化などの展開も考えていきたいので、ぜひよろしくお願いします」と呼びかけた。
1994年創刊の「声優グランプリ」。それから3年以内に表紙を飾った声優を大特集した。同誌では昨年からレジェンド声優の人生に迫る書籍の刊行がスタート。22年1月の日髙のり子「天職は、声優。」を皮切りに、同3月の若本規夫「若本規夫のすべらない話」、9月の井上喜久子「井上喜久子17才です『おいおい!』」、11月の山口勝平「勝平大百科 50キャラで見る僕の声優史」が刊行され、今年3月には三石琴乃「ことのは」の発売が控える。
担当者は「取材をしていく中で、キャリアを重ねて今も輝く声優さんたちの人生哲学や仕事に向かう姿勢に感銘を受け、またそれと同時に、皆さんの変わらぬエネルギー、女性声優さんの若さと美しさに感銘を受けました。雑誌『声優グランプリ』が30周年間近なこともあり、創刊当時に表紙を飾っていただいていた女性声優さんをビジュアル的に特集する、それも過去を振り返るだけじゃなくて、今現在の魅力を伝えるような企画が面白いんじゃないかと、企画立案しました」と説明。同コンセプトの雑誌は、同社で初めてだという。
日本武道館での公演、テレビ番組「ミュージックステーション」出演と、90年代に声優史上初の偉業を達成した椎名へきるは、巻頭特集に登場。開拓者として走り続けた葛藤、そして今も活動を続ける思いを吐露。自然の中で、当時をどこか思わせる透明感たっぷりのグラビアが収録された。
「声優グランプリ」創刊号で、井上喜久子とともに拍子を飾った國府田マリ子は、グラビア特集に登場。「ママレードボーイ」小石川光希役、「GS美神」おキヌ役などを担当し、ラジオパーソナリティとしても大人気で、 ファンの間では“マリ姉”と呼ばれ当時の声優ブームをけん引した。3月にはミニアルバム「世界はまだ君を知らない」をリリース予定の國府田に迫った。
「カードキャプターさくら」大道寺知世役、「新世紀エヴァンゲリオン」洞木ヒカリ役などを担った岩男潤子もグラビア特集に登場。2022年の声優アワードで高橋和枝賞を受賞するなど華々しく活躍を続ける一方で、声優生命の危機も含めた多くの苦難も経験。波乱万丈の半生を振り返りながら、声優業へかける思いを語った。
高校在学中に声優デビューを果たし、週刊少年ジャンプの企画ページ「ジャンプ放送局」アシスタント、2・5次元舞台のはしりとなった「サクラ大戦」で真宮寺さくらを演じるなど、マルチな活動を行う元祖アイドル声優だった横山智佐も、グラビア特集に登場。現在は一児の母としても充実の日々を送りながらも、当時と変わらぬ魅力を披露した。
アイドルから声優に転身し、持ち前の歌唱力と演技力を発揮し、人気が爆発した櫻井智もグラビア特集に登場。「マクロス7」ミレーヌ・ジーナス役、「怪盗セイント・テール」羽丘芽美役で実力を全開させた、当時と変わらぬ健在ぶりを発揮した。
さらに、井上喜久子、三石琴乃の特集記事も掲載される。担当者は「皆さんの美しさを大判グラビアでお伝えし、時を重ねてより輝く内面の魅力をロングインタビューでお届けしたかった。90年代の掲載誌面を見ながら、当時を振り返るお話は、声グラならではだと思います」と、手応えを口にした。