ポジティブな気持ち、が認知症予防に効果があるという。不安などのネガティブな感情が、神経変性疾患や認知症を促進することが新たな研究で明らかとなってきた。
ネガティブな感情を長く保つことで、脳に変化が起こるそうで、高齢者では特に顕著な結果になったという。感情や自伝的記憶の管理で知られる脳の部位で、認知症と関係の深い後帯状皮質と偏桃体が特に影響を受けるそうだ。
研究を指導したイタリアのジェノヴァ大学のセバスチャン・バエズ・ルゴ氏はこう説明した。「我々の仮説は、心配性の人ほど、感情と距離を置く能力がないもしくは乏しいということです」「感情の不活発さのメカニズムは、他人の苦しみと自分の感情の記憶を関係させ、ネガティブな状態に留まってしまう脳の働きで説明できます」