【漫画】「復讐してやる」キモい男子の妬みが悲劇に! “共感系ホラー作”『ネタミくん』が話題

橋本 未来 橋本 未来

 自分より優れた人間や、恵まれた環境に妬みを感じてしまう、謎多き男子高生のネタミくん。ある日、転校してきた神谷零が女子生徒からチヤホヤされているのが気に入らず、妬みや逆恨みを爆発させ、信じられない方法で復讐しようと試みた結果、目を背けたくなるような悲劇を引き起こす。

 誰もが抱える“妬み”をテーマに、“共感系ホラー”とも言えるジャンルを開拓した作品『ネタミくん』。これまで意識しないようにしてきた感情をえぐりながら、直視できないホラー描写なども加わり、読者から「自分自身が怖くなった」などと好評を博している。

 今回は、この新しいジャンルを確立した、気鋭のホラー漫画家のtoshikoさん(@toshikonohakaba)に、本作を描いた経緯や、ホラー漫画を描くこだわりについて話を聞いた。また、『ネタミくん』シリーズの第一話も特別に紹介。

「あなたは気持ち悪い作品が好きなはず」

 映画の専門学校を卒業後、突如として漫画家をめざすようになったtoshikoさんは、少年漫画誌に持ち込みをするようになったという。「とにかく画力をあげたい一心で、漫画家の井上三太先生のアシスタントになり、今もそこでお世話になりながら自身の作品を描いています」と、tohiskoさん。

 本作のようなホラー作品を描くようになったのは、知人の編集者から掛けられた言葉がきっかけだと話す。「編集さんに『あなたはもっと気持ち悪い作品が好きなはず……それを描いてみては?』 と喫茶店で突然、言われたんです(笑)。最初こそ何言ってんだろう……と思ったんですけど、その後自分の中の気持ち悪い(だけど好きな)キャラクターとして誕生したのが『ネタミくん』でした。 私自身“妬み”という感情を向けるのも向けられるのも苦手なので、そこをテーマに描く事にしたんです」と、ホラー漫画家をめざす原点について教えてくれた。

 そもそも、幼い頃からホラー映画の虜になり、「夜中にトイレに行くのも怖かった」と話すほど、夢中になっていた恐怖体験を誰かに提供したいイタズラ心が芽生えたこともホラー漫画家になった理由だという。

 意外だったのは本作に関しては、王道ホラーではなくコメディとして描いたことだ。「『ネタミくん』はできる限り怖くならないように描いています。あの作品はどちらかと言うとコメディなのでポップにしています。他のホラー作品でも最後に待ち構える怖いシーンが引き立つように敢えて柔らかく描くことはありますね」と話す。 

 そして、今後は「これまで主流として描いてきたヒトコワ系だけではなく、心霊や都市伝説にも目を向け、創作したい」と目標についても語ってくれた。気味の悪い登場人物や描写が際立つtoshikoさんが、次はどのようなアプローチで作品を生み出すのか。期待せずにはいられない。

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