共通テストで〝運ゲー〟要素減る?「東大王」出演の現役東大医学部生・河野ゆかり氏が分析

松田 和城 松田 和城
「東大王」に出演 腕組みポーズを見せる河野ゆかり
「東大王」に出演 腕組みポーズを見せる河野ゆかり

 TBSのクイズ番組「東大王」に出演し、東京大学医学部4年の河野ゆかり氏が21日、東京国立博物館で開催された「恐竜をつくって知ろう!プラノサウルス組み立て体験会」に参加。イベント後、よろず~ニュースの取材に応じ、東大生ならではの視点から大学入試共通テストへの見解を語った。

 入試改革の一環としてセンター試験に変わり、21年1月から共通テストがスタート。脱「知識偏重」を目的とし思考力や判断力、表現力を重視した内容に変わった。

 東大医学部(理科三類)を志望し、センター試験で900点満点中865点を取った河野氏は「もともとセンター試験も、振り分けるのには適した試験だったと思う」と前置きした上で、昨年、解いた経験もあるという共通テストを分析。「さらに上位層を分けることができるようになった試験かなとも思います。できる人たちがセンターだと9割ぐらいに集中しちゃって。1点の差、マークミスとかで運命が分かれちゃったりする傾向があったかなって個人的に思うんですけど、共通試験の場合はちょっとムラができるというか、あまり一点に集中せず点数の幅が出るので〝運ゲー〟というか、そういった要素が減ってくる。より正確に振り分けられるようになったかもしれない」と話した。

 〝運ゲー〟要素が減る理由について「今までの試験って数学や物理とかでもう『満点続出』とか結構あったんですよ。それが満点をちょっと取りづらくなったのかな」。英語では、記述200・リスニング50からリーディング・リスニング100点ずつに配点が変更。リーディングではアクセント、発音、並び替えの問題がなくなり、問題文が英文に。全ての設問が長文や資料読解問題となった。「時間的な制約が大きくなって問題の解く量も増えた」と説明した。

 自身が3年間、勉強を指導している東大志望の生徒からも、変化を実感したという。「『このレベルの子だったら、私の代だとこのぐらいいくだろうな』っていう想定よりは、やっぱり下がる傾向にあるなと思います」と明かした。

 「年表とかを覚えることが嫌いだった」という河野氏は、共通テストの利点について「私たちの頃って無機的な暗記、『とりあえず覚えとけ』みたいなことを言う人が多かった気がするんですけど、それが通用しなくなるのかなと思う。理屈が分かってないと応用とかききづらいのかなと思うので、思考力を求めるのはいいことだと思います」と語った。

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