24時間、調理&支払い完全セルフの「うどん店」誕生 完全無人化を目指す大阪・豊中「惑星のウドンド」

ぽすわんのカノー ぽすわんのカノー

無類のうどん好きの筆者。冷凍庫には当然冷凍うどん、もちろん常温で乾麺も常備してある。そんな私が聞きつけてしまった……「大阪府豊中市に、10月22日にウドンドのお店がオープンした」という事を。「ウドンドって何やねん?!」と思いつつお店に足を運んだ。

「惑星のウドンド」の店内に入ってまず目に入るのは、宇宙と麺を題材とした漫画。どうやら、ウドンドの世界観を描いているようである。

このお店、現在はオープニング間もないので店員がいるが、なんと24時間無人営業を目指しているのだという。オンライン決済だけでなく、現金決済もできるとのことだが、券売機でもあるのかと思いきや、現金は小銭がもろ出しで、お札を入れるのは小さなポスト。

決済の後、冷蔵庫食から食べたい商品を取り出す。うどんは各味がセットになっており、もやしや卵などのトッピングなども別料金で用意されている。

24時間無人営業を目指しているだけあって完全セルフサービス。麺を湯がくところから盛り付けまですべてお客がするのである。お店でしか見たことのない、麺を湯がくマシーンと湯切りをするザル(てぼ)を触れる日が来るなんて……!

その後、具の入ったスープを温めたり、ネギや天かすをトッピングしたりして、丼に盛り付ける。盛り付けセンスの無さに目を瞑りつつ、人生初セルフウドンドが完成した。

初めてお店で一人で作ったうどん、いやウドンド……味は濃いめ、太めの麺によく絡む。というか、太さ以前にウドンドは麺が超絶固い! 火は通っているので生っぽい訳ではなく、小麦がずっしり重く、かなり噛み応えがある。何故こんなに固いのか。理由を店主の斉藤光典さんに聞いてみた。

「麺が固いのは、持ち帰りでも伸びない麺を方々探した結果です。一般的な麺が生地を延ばして一層のまま切っているのに対し、この麺は8層を圧縮して切った麺です。非常に満腹感があり、伸びにくいのです。なのでうどんではなく、ウドンドとしてあくまで別物としています」

確かにうどんだと思って食べると驚くかもしれないが、ウドンドだと言われれば納得せざるを得ない。

また、店主の話によると24時間無人、完全セルフサービスを目指しながら進化していくその過程が楽しみなのだという。

「無人でも問題なく決済が行われるか? 掃除や食器を洗いに来るタイミングはどれくらいか? その他、無人でどのような問題が発生するのか? 未知の取り組みに対してさまざまな疑問がありますが、データを取りながら発展させていくつもりです。実は既に近隣の大学の学生が協力してくれています」(斉藤店主)

実験をしながら、若い発想も借りて、発展させていく。柔軟なお店だからこそ、飲食店ではあまり聞かないルールもある。

「当店はお惣菜などを持ち込んでもらってOKです。そこから新しい化学反応が起きるかもしれません。ただし、アレルギーなどの観点から湯がいていいのは当店の麺だけですけどね」(斉藤店主)

ところで、筆者はうどんの汁にご飯を入れて食べるのが大好き。お言葉に甘えて近所のスーパーでおにぎりといかの天ぷらを買ってきた。汁におにぎりを入れて混ぜて食べる。ジャンキーすぎて家でしかできない所業を店舗でできるのがたまらない……。

「当店がどうなっていくか、私にもわかりません。もしかすると、お客さん同士で新たなコミュニティが生まれてサロンのようになるかもしれませんし、アイデアの掛け算で思わぬ新しいメニューが生まれるかもしれない。当面は私も時々顔を出しながら臨機応変にお店を進化させていこうと思っています」(斉藤店主)

どんな変化を遂げるか未知数のうどん屋、もといウドンド屋。味も食感もその営業形態もとても斬新なので是非一度訪れてみて欲しい。

また、公式ホームページではウドンドの世界観(?)も、しっかり味わえる。是非、観に行って欲しい。

◇   ◇

「惑星のウドンド」

住所:大阪府豊中市 蛍池中町2-5-13
営業時間:24時間
定 休 日 :不定休(月1日)
公式ホームページ:https://www.udondo.com/

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