お笑いコンビ・ダイヤモンド〝革命〟起こす!M-1決勝進出へ奇抜な衣装封印&漫才スタイル変えた!

杉田 康人 杉田 康人
ダイヤモンドの野澤輸出(左)と小野竜輔
ダイヤモンドの野澤輸出(左)と小野竜輔

 2017年に結成した吉本興業のお笑いコンビ・ダイヤモンドが31日、M―1グランプリ3回戦(よしもと有楽町シアター)に臨む。18年から4回連続準々決勝に進んでいるが、壁は突破できず。コンビで6度目の出場となる野澤輸出(35)と小野竜輔(32)は、衣装や漫才スタイルまでも変える〝ダイヤモンド革命〟で初の決勝進出を目指す。

 2人とも、黒のスーツ姿でよしもと∞(無限大)ホールの楽屋に現れた。野沢は、長髪に白と黒の斜めストライプが入った独特のスーツがトレードマークだった。1回戦が行われた8月から衣装を変えたといい「なんか…もういいかな、と思って。覚えてもらったし」。小野も「ちょっと色物に見えちゃうところがあったので、いったん取っ払ってネタを見てもらおうかな」と不退転の決意を語った。

 漫才スタイルも変えた。2021年元旦の「おもしろ荘」優勝時に披露したネタ「スタバ」は小野がボケ、野澤がツッコんでいた。野澤は「ボケツッコミはまず変わった。僕がボケになりました」と話す。小野は「僕がツッコんでます。野澤がボケて、小野がツッコミになりました。ザ・ツッコミみたいな顔してツッコんでます」と説明した。

 これまで役割がはっきりしないネタや、Wボケのネタも多かったというが、小野は「役割をはっきりさせたイメージがあります。ようやく決まったかという感じ」と語る。野澤は「見た目…パッと見たら、僕の方がボケだと思う人がほとんどなので」と話すと、小野は「元々がおかしかったんですよ。あんな衣装(白黒斜めストライプ)のヤツが突っ込むなんておかしいですよ」と、すかさずツッコんだ。

 ライブではWボケのネタなども披露するが、野澤は「これでいこうかなという感じ」と、M―1の方向性は固まった。漫才スタイルの大胆なチェンジに、小野は「革命ですよ革命。ダイヤモンド革命が起こりました!」と覚悟を見せた。

 シシガシラ、チェリー大作戦、黒帯らとライブ「漫才至上主義」を開催。東京のみならず大阪、福岡を回り沼津、名古屋でも公演が予定されている。渋谷のよしもと∞ホールをホームグラウンドにするダイヤモンドだが、地方で積極的にネタの反応をうかがってきた。野澤は「普段からやっていないところでやれるっていうのは全然違いますね…。大阪の劇場に立てるのはうれしい」と、あえてアウェーの舞台に立ち、腕を磨く。

 NSCで同期だったニューヨークが、2020年のM―1で決勝に進出した。小野は「特に最近は、近しいところが行くようになったので…。オズワルドとか、真空ジェシカ、モグライダー、ランジャタイさんとか。もちろんみんなおもしろいんですけど、毎年悔しいなとは思います」と対抗心を隠さない。野澤は「十何年先越されてきたので。同期も最初から売れてましたし、だんだん途中から悔しくなくなってきちゃって。でも、スタイルも変えたし、勝ちたいですね」と静かに闘志を燃やした。

 野澤はダンビラムーチョの大原優一(32)、キンボシの有宗高志(38)、鶴亀の古賀(34)、東京NSC28期生のだーにしとルームシェア。「誰かとネタの話もしている。僕が一番先輩なので、決勝に出ないと。現役NSC生のだーにしはともかく、ルームシェアの全員決勝行ったら面白い」と、先輩の威厳を見せたい。

 6度目の出場となる今年こそ準々決勝の壁を超え、決勝に進みたいという気持ちが強い。小野は「今年は行っときたい、行きたいという気持ちはものすごくある。これまであまりなかったが、先輩芸人とかに『あのネタいいな』と言ってもらえるようなネタができた。今までより自信がある」と息巻く。野澤は「例年準々決勝で負けているので、今年は決勝行くっていう気持ちがいつもより強い」と語気を強めた。

 決勝舞台のシミュレーションはできている。小野は「初の決勝に行って最下位をとって、3年後に優勝したい。マヂカルラブリーと同じ道を。一回潜ります。どっかの『セブン』に入ります。大宮はたぶん入れないと思いますけど…」と宣言。野澤は「決勝行って、一発で優勝します。ミルクボーイさんのように。これからは関西で頑張ります」とボケる。ダイヤモンドは、例年より輝きを増している。

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