10月17日、BTS(防弾少年団)の所属事務所HYBEは、メンバーの兵役履行と今後の活動計画について公式コメントを発表した。
ファンコミュニティープラットフォームのWeverse(ウィバース)に掲載された公示文は、韓国語、英語、日本語、中国語の4言語。しかし、日本ファンの間で「英語版の文章を読んで」という声が上がった。
日本語版の内容は、メンバーが兵役の義務を履行するために、具体的な準備に着手したことを報告したもので「ジンが2022年10月末に、入営延期の取消申請を行い、兵務庁の入営手続きに従う予定」とし、「他メンバーも、それぞれの計画に沿って、順次兵役を履行する」と書かれている。
また「当社とメンバーは、2025年頃には7名でのグループ活動を再開することを希望している」という意向も。
最後に「BTSは各メンバーの兵役履行計画に合わせて、当分の間、個別の活動に集中することになる。今後のBTSの歩みにも、多くの関心と声援を賜るようお願い申し上げる」と締めた。
企業からの“重要なお知らせ”なので、当然といえば当然なのだが、まさしく“通達です”といった、事務的で形式的なお堅い文面である。
そして発表からしばらく経った頃、SNSには「みんな英語の文面を読むべき」「英語の説明の方が断然丁寧」などのツイートが上がり始めた。
英語版には、他の言語では書かれていない内容が盛り込まれ、表現も少しカジュアルなようだ。
ファンの翻訳を見ると、まず「BIG HIT MUSICは今日、BTSメンバーが“兵役義務を果たすための計画を進めている”と発表することを、誇りに思っている」と、冒頭から日本語版とは違う印象を受ける。
さらに文中「国に貢献する義務を果たそうとすることを誇りに思う」という一節が。
この“誇り”という表現が使われていることについて、日本ファンは「どうしてもファンがネガティブに捉えがちな“兵役”を、ポジティブに変換しようとしているのが伝わる」「兵役に行くことを、自ら主張したメンバーの思いを尊重しているようだ」などの反応を見せた。
ジンの今後については「10月末、ソロ活動の日程が終わり次第、手続きに入る予定」という説明も。
ソロシングルのリリースは10月28日と発表されたが、それに関わるプロモーション活動なども、10月中には終わらせる予定のようだ。
そして、他国の文面と大きく異なるのは、結びの文章。
「“Yet To Come(The Most Beautiful Moment)” is more than a track from their latest album, it is a promise, there’s much more yet to come in the years ahead from BTS」
日本語訳(一部意訳あり)は「“Yet To Come(最も美しい瞬間)”は、最新アルバムの1曲というだけではなく、これから先もBTSが活躍する(BTSがまだまだこれからである)ことを約束するもの」。
このように、英語の公示文には、BTSからのメッセージとも思えるような一文が入っていたのである。
英語版の内容を知ったファンからは、
「最後のメッセージにグッと来た」
「前向きな表現が多く使われている」
「淡々と情報を伝えた日本語版と違って、温かみがある」
「英語では、ちゃんと補足説明が入っているのが良い」
「“いってらっしゃい、待ってるよ”と、少しポジティブな気持ちに変わった」
「事務所が、メンバーとARMYにちゃんと寄り添っているように感じる」
「『Yet To Come』“そうだ、まだまだこれからだよ”って思えた」
「文化や言語表現の違いがあるのもわかるけど、最後の一文は日本語にも入れて欲しかった」
など、様々な反応が上がっている。(構成:酒井知亜)