海上保安庁は14日、人気漫画「遊☆戯☆王」の作者・高橋和希さん(本名・高橋一雅=かずお、享年60)が7月6日、沖縄県名護市の沖合で遺体で見つかったことについて、高橋さんが人命救助の最中に海難事故に巻き込まれたことを認めた。
同庁の第十一管区海上保安本部によると、高橋さんは7月4日午後、同県恩納村で米軍兵士、米国籍男性とともに、沖に流された親子3人の救助に向かったという。親子3人は救助されたが、高橋さんの姿がその後、見えなくなった。
米軍の機関紙「スターズ・アンド・ストライプス(星条旗新聞)」電子版が12日(日本時間13日)、親子3人の救助活動を行った米陸軍少佐の話として、高橋さんも救助活動に加わったことを証言。同少佐は「彼は英雄です。人を助けようとして亡くなった」と話し、当初シュノーケリング中に溺死したとされていた高橋さんの最期の行動が分かった。
第十一管区海上保安本部は7月11日、高橋さんが少女救出のため入水した後、海難事故に遭ったことを調査で特定していた。同本部は「少女の母親と高橋さんのご遺族が相談し、救助された少女の心のケアが第一だと考えた。公表は控えてきた」と説明した。