ボクシング元世界ヘビー級統一王者のマイク・タイソン(58)が日本時間16日、2005年のケビン・マクブライド戦以来、約19年ぶりの公式戦に出場。人気YouTuberのジェイク・ポール(27)に0-3の判定で敗れるも、58歳とは思えない肉体やフットワークを披露した。
何度かエキシビションマッチなどに出場はしていたものの、今回はテキサス州アスレチックコミッションから認可を受けた試合。年齢が考慮され、1ラウンド2分に短縮などされたがタイソンにとっては19年ぶりのプロボクシング公式戦となった。
相手は登録者数2000万人以上の人気YouTuberながら、プロボクサーとしても10勝1敗と実績を残すポール。兄のローガン・ポールも人気YouTuberで、2021年にはフロイド・メイウェザーとエキシビションマッチをしたことで有名となっている。2024年3月にマッチアップが決定し、一度はタイソンの体調不良で延期。試合まではバチバチの舌戦を繰り広げ、タイソンは「私のロイ・ジョーンズ戦の前座としてボクサーの道を歩み始めた彼を私が終わらせ、一周して元に戻るという瞬間を目にすることは劇的なものとなるだろう」と挑発していた。
前日計量で228.4ポンド(103.6キロ)と体を仕上げてきたタイソンは順調に滑り出すも、3回からは完全にスタミナ切れ。最終ラウンドの8回にはジェイクはタイソンに対して頭を下げるなど敬意を示し、それまでの舌戦が嘘かのようにゴングを前に抱き合った。採点はジャッジ1人が80-72、2人が79-73でジェイクを支持した。
試合は動画配信サイトのネットフリックスで配信され、7万人近くが集まる大反響。タイソンのファイトマネーは最低でも2000万ドル(約30億円)とされている。