「プロレス・DDT」(25日、後楽園ホール)
8・20大田区総合体育館大会で政治家→プロレスの〝逆デビュー〟を果たした元テレビ朝日アナウンサーで自民党の東京都議・川松真一朗氏(41)が、デビュー第2戦のリングに臨んだ。文京区議の西村修(51)との〝議員タッグ〟で彰人(35)、納谷幸男(28)と激突。西村との合体技を決めたが、最後は11分41秒、昭和の大横綱・大鵬の孫、納谷の拷問コブラツイストにギブアップした。
試合後、西村から「わかったでしょ?選挙と同じでうまくいかない。一歩一歩、こつこつ進んで行くしかない。この苦しみは、都民の苦しみだと思って感じて欲しい」と、説教まじりの厳しい言葉を送られた川松氏。「頭が真っ白になって、試合が終わってしまった。出そうと思っていた技がひとつも出なかった」と、くしゃくしゃになったスーツ姿で振り返った。
大田区総合体育館大会でのデビュー戦では、6人タッグ戦で西村の足4の字固めに無念のギブアップ。「プロレスに興味があれば、無我にお誘いします」と西村が提唱するプロレス道に誘われ、レスラー継続を決意した。都内に眠る〝プロレスの神様〟カール・ゴッチの墓前で西村とともに手を合わせ、ゴッチイズム継承を誓った川松氏だったが、2戦目も勝利の女神は振り向かなかった。
テレビ朝日時代は、同局「社会福祉大相撲」の実況アナとしても活躍した。納谷との対戦に「入社した年に大相撲ダイジェストは終わってしまったが、相撲番として晩年の大鵬親方ともお話させていただいた。運命的なものを感じる。大鵬さんに胸を借りるつもりでやった」と、真正面から何度もぶちかましていった。
29日には、都議会で質問に立つ川松氏。公務の傍ら、DDT道場で練習に励んだ。「プロレスデビューで、これまで政治や選挙に興味が無かった人から声をかけられるようになった。〝ふざけてるのか〟というメールも来ましたが…」と、レスラーデビューで無関心層を都政に目を向けさせている。
幼い頃から、大のプロレスファン。10・23後楽園ホールでは、6人タッグ戦で秋山準(52)との対戦が決まった。ビッグネームとの対決に身震いするが「まずは小池都知事と戦わないといけない」と、政治家としてのファイティングポーズは崩していなかった。