6歳時の性的虐待をオープンにした英人気歌手 被害者のトラウマを心配

海外エンタメ 海外エンタメ
マーカス・マムフォード
マーカス・マムフォード

 英国出身のバンド、マムフォード&サンズのフロントマンとして知られる、マーカス・マムフォードは、ソロデビューアルバムを発表する前にトラウマ専門家にチェックしてもらったそうだ。6歳の時に性的虐待を受けていたことを新作アルバム『セルフ・タイトルド』の中でオープンにしているマーカスは、同じような体験をした人のトラウマを再度引き起こしてしまうのではないかと警戒していたという。

 またマーカスは、自分自身の葛藤と恥を自身の仕事を通して向き合ったことはトラウマを乗り越えるのに役に立ったと感じており、アルバムのリリースに躊躇はないという。

 ガーディアン紙でマーカスは次のように語った。

 「トラウマ的なものを掲げて人々にトラウマを引き起こしたくはなかったんだ」

 「自身のトラウマを克服する過程で自然なことであったし助けになった。昔は恥に飲み込まれてしまっていたから」

 「自分の仕事やアイデンティティを考えると、そのことについての曲を書くことは、トラウマを克服するうえでの自然な流れだった」

 「こんな公にできない私的な瞬間について出来るだけ多くの人の目にさらすよう宣伝するなんて狂っているけど、それには魔法が含まれていて、機会を与えることで人々と繋がることが出来るんだ」

 一方でマーカスは、この曲を引っさげてツアーをすることでトラウマとなった体験がまた蘇ってしまうことは心配していないという。

 「これは、その全体的な過程の一部なんだ」

 「カンニバルを演奏しても何も蘇ってこないよ。自分からアプローチしなければならないと感じたし、このレコードについて語らないわけにはいけないように感じている」

 「『僕の痛みを見て』というんじゃないんだ。これは自由についてのアルバムなんだ」

 またマーカスは、マムフォード サンズが最後に行った2019年のツアーの後期にはアルコール依存と暴食に走り、隠れている感情と向き合うためにトラウマセラピーを受けていたことも明かす。

 「ツアーでいつも移動中だと、責任をとらないことへの言い訳をするために、何とでも自分を納得させることが出来るんだ」

 「『今は一人だから自分の部屋で何杯か飲める』とか、『アイスクリームを部屋で何パイントも食べてもいいんだ。だって孤独や恥とかを抑えようとしているんだから』みたいにね」「周囲の人に『お前、問題が何なのか解明しないといけない』って言われたけど、彼らは問題が何なのか知らなかったし、自分も分かっていなかった」

おすすめニュース

気になるキーワード

新着ニュース