参政党が党員の学びの場と位置づける第3期DIYスクールが24日、都内で始まった。活動や政策を、自分たちでDIY(Do It Yourself)することを理念に掲げる同党は、2020年の結党当初から過去2期、DIYスクールとして党員が正しい政治知識を学ぶ講座を開講している。
9日間70時間の講義で、受講料は通学18万円、オンラインは6万円。党によると通学者100人、オンライン1400人の約1500人が受講する。7月の参院選で、党発起人の神谷宗幣氏(44)が当選。国政政党になってから初のDIYスクールは、通学枠100人が数時間で満席に。オンラインを含めた受講者は、前回2021年開講時の約3倍になったという。
神谷氏、松田学代表ら党のボードメンバー(役員)をはじめ、各界の識者、論客が登壇する。神谷氏は「党員の意識を合わせることが目的。10万人党員がいるので、参政党はこういうことをやります、こういうところを目指しているということを共有しておかないと、烏合の衆になってしまう。方向性の違いが生まれないように、このスクールはある」と、DIYスクールの意義を語った。
一般の「政治塾」と違い、DIYスクールは党の組織づくりの一貫だとした。神谷氏は「利権やバックが一切ない政党。何があるかというと、チームワークしかない。チームビルディングのひとつ」と説明する。懇親会で横のつながりを強めるほか、オンライン受講生が地方の各党支部に集まり、合同で視聴しているケースも多いという。
30~50代男性の受講者がメインだが、女性も多かった。通学の受講料は18万円と高額だが、神谷氏は「お金をきちんと取ると、いい場所が作れる。一定以上の金額を設定しないと、冷やかしや変な人が来てしまう。僕は無料のセミナーをやるなと言っている。1時間あたり数千円。価値は十分にある」と講義内容に自信を見せた。
受講した都内の会社員男性(57)は「テレビに出ている人が参政党はカルト集団だと切り捨てていて、逆に党のことを知っておきたいと思い参加した。はっきりとものを言う、めずらしい政党だと思う。18万円という金額は、人それぞれの考え方」と満足の表情。大阪から上京した自営業の男性(32)も「1期、2期はオンラインで受けていたが、今回は通学で受講したかった。政治資金パーティーにしても、選挙費用として党のお金の使い方は明確。18万円は自分のため、党のためになり、日本のためにつながる」と話した。