〝月見戦国時代〟でも独自路線 「ドムドム」は巨大チキン推しで「バーガー界のテレ東」

 マクドナルドなど大手ファストフードチェーンが〝月見バーガー〟を発売し賑わいを見せるなか、月見商戦に加わらずユニークなハンバーガーを販売するドムドムハンバーガーの独自路線が「異端」「ハンバーガー界のテレ東」とネット上で話題になっている。

 毎年恒例のマクドナルドやケンタッキー、ロッテリアなど大手チェーンの盛大なキャンペーンに加え、今年はウェンディーズ・ファーストキッチンやモスバーガーが新たに月見関連商品を発売し、〝月見対決〟が激しさを増している。そんな中、ドムドムハンバーガーは月見バーガーを発売せず、台湾屋台でおなじみの大きな鶏から揚げを使った「ジーパイバーガー」を販売中。ネットではこの独自性が、大きな事件が起きても特番ではなく通常通りアニメ番組を放送するテレビ東京と重ねられ「バーガー界のテレ東」「テレ東化」と注目されている。

 同社の担当者は、〝月見バーガー〟を発売しない理由について「月見シーズンだから月見に関するメニューを!などといったことは特段、考えておりません。このシーズンにはこれを使った食材!や、ほかの飲食店でこれが流行っているからドムドムもやろうといったことはありません」と説明した。2021年も月見商品ではなく、横ひれ・尾びれ付きのカレイのから揚げをサンドした「丸ごと!!カレイバーガー」を売り出し、販売期間を延長するほどの人気だったという。

 現在販売中の「ジーパイバーガー」は、鶏むね肉のから揚げをマヨソースのみで挟んだシンプルな期間限定商品。約200グラムの巨大なジーパイは揚がるまでに4分かかるといい、バンズからはみ出すインパクト大な見た目で、SNSに購入品をアップする人が後を絶たない。担当者は「ドムドムの商品開発においては、美味しいを絶対条件としながら『独自性・クオリティー重視』の商品投下、他社との比較・追随はしないということがポイントです」と強調した。同商品は9月末頃までの販売を予定している。

 現在全国に29店あるドムドムハンバーガーは、1990年代には約400店舗を構えていた。店舗数は減少したものの、近年はアパレル商品やブランドキャラクター「どむぞうくん」のぬいぐるみを販売し、ブランドを懐かしむ40~50代や「レトロ感」を好む若年層から再び支持されている。8月には千葉県にイオン海浜幕張店を新規オープンした。

 

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