2ちゃんねる元管理人で実業家のひろゆき氏(45)の音声AIで原稿を読ませた動画を生成できるコンテンツ「おしゃべりひろゆきメーカー」が、5日からの無料公開後、一時ツイッタートレンド1位になるほど話題を呼んだ。ツイッターでは「『きのこの山』か『たけのこの里』、どっちが好きかで争うのやめてもらっていいですか?」など、ひろゆき氏に言わせたいセリフの〝大喜利〟が次々と投稿されている。
同サービスは専用ウェブサイトから、好きな文章を入力することで、ひろゆき氏が話しているような動画コンテンツを手軽に作成できるジェネレーターサービス。自分の名前や伝えたいメッセージの文章を自由に入力して動画を生成し、SNSでシェアできる。サービス提供開始後、ひろゆき氏に「サザエさん」の予告をさせたり、「機関車トーマス」のナレーターをさせたりと、ツイッタ-で〝大喜利大会〟が開催されている。
サービスを提供している株式会社CoeFontの広報担当者によると、サーバーへのアクセス数が通常の数百倍になるほどの反響で、ひろゆき氏の人気の高さを実感したという。「他のユーザーさんの投稿を見て、『私もやってみた』って方が多かったです」。瞬く間にサービスの認知が連鎖的に広がっていった。利用者は自身が言いたいことを〝ひろゆき視点〟で話す楽しさを体験。担当者は「ひろゆき氏になりたい方が多いんじゃないかなと思いました」と笑った。
同社社長の早川尚吾氏とひろゆき氏が知人の紹介で知り合ったことがきっかけ。AI音声サービスに関心をもったひろゆき氏が「面白い。僕のもつくっていいですよ。めんどくさいので、過去の音声を切り抜いて自由につくってください」と快諾し、無償提供が実現した。ひろゆき氏も6日、ツイッターで「カレーは飲み物だと思うんですよね。」と自身の音声AIにしゃべらせた内容をシェアし、「本人も言ってそう」と感想を述べた。
音声AIのため、セリフによっては少し違和感が生まれてしまうものも。担当者は、ひろゆき氏になりきるコツについて、”一文一文を長くしすぎないこと”と、「実は~」「う~ん。何ていうんだろう~」のように”語尾を伸ばすこと”だと話す。一方で、想定を超えるハイクオリティーの動画が多く、「文字の入力とか伸ばし方を工夫させている方が結構多くて、なめらかに発音させているんです。つくり手のリテラシーが意外と高かったのが印象的でしたね」と振り返った。
サービスは期間限定だが、終了時期に付いては明確に決めていない。担当者は「とにかくみなさんが楽しんでいただいているうちはしばらく続けていこうかなと思っています」と明かし、「今回をきっかけに、AI音声を使って何か作品をつくるとか、自分の伝えたいことを伝えるっていう体験をしていただきたい」と呼びかけた。