ロシア、カナダなど大国と言われる国々の実際の大きさがSNS上で大きな注目を集めている。
「メルカトル図法を実際の面積に直してみた。カナダ、グリーンランド、ロシア・・・(´・ω・`)」
とメルカトル図法の地図に手を加え、実際の面積に直した地図を紹介したのはにゃんこそば@データ可視化さん(@ShinagawaJP)。
メルカトル図法で描かれた地図は本来球形である地球を平面に投影するため、高緯度に向かうにつれ距離や面積が拡大されてしまう。よって大国イメージのあるロシアやカナダなど高緯度の国々も、実際は我々が抱くイメージほどには大きくないのだ。
にゃんこそばさんの投稿に対し、SNSユーザー達からは
「面白い視える化
地球って小さいんだなと、争ってる場合じゃないと改めて思いますね」
「ロシアは広大だからナポレオン戦争とか第二次大戦に買ったみたいに言われるけど、こうしてみるとそれほど広大じゃないのか」
「プーチン、メルカトル図法の地図しか見てこなかったんじゃないかな。」
「メルカトル図法の御加護がなくても普通にでかいアフリカさん...」
など数々の驚きの声が寄せられている。
にゃんこそばさんにお話を聞いた。
ーーメルカトル図法の地図と実際の面積に即した地図を比較してみたご感想をお聞かせください。
にゃんこそば:「メルカトル図法ではグリーンランドが誇張されている」といった話はかなり知られるようになりましたが、世界各国の拡大率をもっと分かりやすく表現してみたくなり、今回の作品にチャレンジしてみました。
実はこの図、地図・地理界隈ではかなり使い古された手法なんですが、自分で描くといろんな気づきがあります。例えば、同じ日本国内でも拡大率に違いがあって、北海道は九州よりも面積比で35%も「誇張」されていたり・・・。
ーーメルカトル図法のメリット、デメリットについてご感想をお聞かせください。
にゃんこそば:メルカトル図法は、大航海時代に発明された歴史ある図法です。出発地と目的地を直線で結び、コンパスでずっとその方角に進んでいくと目的地に到着できる…という特徴から、海図や航路用地図として活躍しました。
また、緯度・経度を表す線が直角に交わっているので、2つの場所の緯度・経度を比べやすいというメリットもあります。
デメリットとしては、赤道から離れるほど距離や面積が誇張されてしまいます。国の大きさを正しく捉えられないので、知らず知らずのうちに「国力」を見誤ってしまっているかもしれません。
ーーこれまでの反響やコメントについてご感想をお聞かせください。
にゃんこそば:ツイートに記載した「カナダ、グリーンランド、ロシア」よりも、ヨーロッパのギャップに驚かれる方が多かったのが印象的でした。ヨーロッパがしぼんだ地図を見ると世界の見方が変わりますね。
◇ ◇
読者のみなさんは今回の投稿を見てどのように感じられただろうか。イメージによる先入観を除いて世界を見渡せばきっとさまざまな事象に対し、正確な理解がもたらされそうだ。
にゃんこそばさんは今回のみならず、日々、地図や統計データに関する情報を発信中。「これからも日本や世界のあれこれをズバッと可視化していきますので、お楽しみに!」とのことなので、ご興味ある方はぜひチェックしていただきたい。
にゃんこそば@データ可視化さん関連情報
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