歌手ジャネット・ジャクソンの『リズム・ネイション』を再生すると一部のノートPCがクラッシュするという不思議な現象があった。1989年リリースの同曲のMVについてマイクロソフトの社員がその奇妙な力について説明している。
同社のソフトエンジニアのトップ、レイモンド・チェン氏は自身のブログの中でこう話す。
「ウィンドウズXPのサポートを担当する同僚から聞いたことです」
「あるコンピューター製造の大手が、ジャネット・ジャクソンの『リズム・ネイション』のミュージック・ビデオを再生することでノートパソコンのいくつかのモデルがクラッシュすることを発見しました。この問題を調査するために研究室が設置されましたが私はそこに居たくなかったでしょうね。アーティストに対する判断ではありません」
「この調査でわかったことの一つに、違うメーカーのノートPCでも壊れることがありました」
「それから非常に奇妙なことに1つのノートPC上でその曲が再生されると、近くに置いてある他のノートPCまでクラッシュする事態となりました。そのMVを流していないのにです!」
「一体どういうことなのかとなりましたが、そのメーカーや他の企業が採用していた5400rpmのノートPC向けHDDモデルの固有共振周波数の1つが、その曲に含まれていたことがわかったのです」
そして、ようやくこの問題の解決方法が見つかったとしてチェン氏はこう続けた。
「そのメーカーは、オーディオパイプラインの中に、曲の再生中に問題となる周波数を検出、削除する特殊フィルターを付け対処しました」
「確か、このオーディオフィルターにデジタルバージョンの持ち出し禁止ステッカーが貼られていたと思います。(回避策が判明してから長年が経過しており、誰もそのフィルターを覚えていない可能性を気にかけています。役目を終えたそのオーディオフィルターが削除されていると良いですが)」