俳優レオナルド・ディカプリオ(47)は、「幼い子供」のように見えたことから、ジェームズ・ディーン役を逃していたそうだ。マイケル・マン監督が、1995年に『ヒート』を撮る以前に、1955年9月に自動車事故により24歳の若さでこの世を去った『理由なき反抗』などで知られるジェームズ・ディーンの伝記映画を撮る予定だった。しかし、当時19歳のディカプリオは、スクリーンテストでは「素晴らしかった」ものの若すぎるという理由で最終的にはキャスティングされなかったことを明かした。
マン監督はデッドラインに次のように語った。「スクリーン上の演技は素晴らしかった。でもそれは一体誰がジェームズ・ディーンを演じられるのかという疑問だった。そして、それを演じることが出来る青年を見つけた。それがレオだった」「スクリーンテストをした。本当に素晴らしかった。あるアングルから見ると完全にものになっていた。その輝きがね。ある方向に顔を向けるとジェームズ・ディーンが透けて見えた。でも、また別の方向に顔を向けるとダメだった。幼い子供だった」
マン監督は、ディカプリオは3年後にはきっとこの役に完全にマッチするだろうと感じたものの、同伝記映画をディカプリオなしで撮ることは想像できなかった為、最終的に『ヒート』に移ることを決意したのだという。「レオは、敬意を持って、ジェームズ・ディーンの伝記映画をボツにしてくれたんだ」
一方で、同伝記映画の主演を逃したディカプリオは、1996年の『ロミオ+ジュリエット』でクレア・デインズと共演、翌年には『タイタニック』で世にその名を知られることとなった。その後マン監督はディカプリオが主演した2004年作『アビエイター』でプロデューサーとして製作に関わっている。