刀剣乱舞「小烏丸」が文楽人形に 古典とゲームキャラの融合 昨年話題の「小狐丸」はリニューアル

目の色や頭の羽を再現した「刀剣男士 小烏丸」の文楽人形
目の色や頭の羽を再現した「刀剣男士 小烏丸」の文楽人形

 オンラインゲーム「刀剣乱舞-ONLINE-」と、大阪・国立文楽劇場で上演中の「夏休み文楽特別公演第3部『紅葉狩』」がコラボレーションし、同劇場でゲームキャラクター「刀剣男士 小烏丸」の文楽人形が展示されている。

 キャラクターの文楽人形製作は昨年お披露目した同ゲームの「刀剣男士 小狐丸」以来2度目。「紅葉狩」の物語に、「刀剣男士 小烏丸」が由来する名剣「小烏丸」が登場することからコラボに至った。

 担当者によると、今回の人形は「『―小狐丸』に比べるとオリジナルのパーツが多い」といい、キャラクターに近づけるための工夫をちりばめた。普段の文楽人形では、膝から下が露出することはないが、キャラクターはすらりと伸びた脚が特徴。つま先立ちの脚のパーツを新規で作成した。灰色がかった目を特別にUVレジンで作ったり、手足に鋭い爪を付けたりし、「刀剣男士 小烏丸」を表した。

 一般的な文楽人形は「かしら」と呼ばれる頭部や「鬘(かつら)」と呼ばれる髪など、複数種類の既存パーツを公演ごとに組み合わせ出来上がる。「―小烏丸」のかしらには、主に若い女性の役に使われる「ねむりの娘」が選ばれた。鬘には通常の人形にも使われるヤクの毛だけでなく、鳥の羽を混ぜることで独特の髪型を表現した。

 人形のパーツを着付ける「人形拵え(こしらえ)」は、昨年に続き人形遣いの吉田玉助が担当。玉助は上演中の「紅葉狩」に、平維茂のかしらと右手を操る「主遣い(おもづかい)」として26日まで出演する。

 コラボを発表したツイッター投稿には、約1万件の「いいね」が寄せられた。担当者によると同劇場の普段の投稿に付くいいねは約200件程度だといい、大反響からも注目の高さがうかがえる。ロビーに飾られたコラボ人形は「刀剣乱舞(コラボ)で来られる方以外にも、普段見に来られるお客さまも写真を撮って行かれます」と、既存の文楽ファンにも好評だという。

 また、昨年公開した「刀剣男士 小狐丸」の人形もリニューアルし展示中。袴の染めが変わったほか、身頃もスレンダーに変化した。上演は8月4日まで。

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