社外取締役・島耕作 新たな取り組みは「福島の風評被害払しょく」 環境省のプロジェクトに共鳴

杉田 康人 杉田 康人
環境省主催「令和4年度ぐぐるプロジェクト キックオフミーティング」に出演した島耕作(左)と桂三四郎
環境省主催「令和4年度ぐぐるプロジェクト キックオフミーティング」に出演した島耕作(左)と桂三四郎

 弘兼憲史氏が「モーニング」(講談社)に連載中の漫画「社外取締役 島耕作」の主人公・島耕作が30日、都内で行われた環境省主催のイベント「環境省ぐぐるプロジェクトキックオフミーティング」に登壇した。

 74歳の島耕作は、電機メーカー・テコットの相談役を勇退し、ウエマツ塗建工業の社外取締役に就任。政治経済、世界の諸問題に軸足を置く。新たな取り組みとして、放射線による健康影響に関する不安や、風評の払しょくを目指す。

 孫の島耕太郎から「SDGsの活動のひとつとして、環境省主催のセミナーがあるらしい」と教えられ、イベント司会の落語家・桂三四郎(40)から同プロジェクトについてレクチャーを受けた。

 ぐぐるプロジェクトは「現在の放射線被ばくで、次世代への健康影響が福島県民に起こる可能性が高い」と思う人の割合を、2020年の約40%から2025年度までに20%へ減らすことが目標だ。

 島耕作は「え?4割も?」と驚き「社会にこんな課題があるとは知らなかった。企業として何か対策する必要があるな」と共鳴した。

 環境省は同プロジェクトの一環として、放射線の健康影響に関する読み解く力や風評に惑わされない判断力を身につけることを目的にしたセミナー「ラジエーションカレッジ」を、企業向けに展開する。同省担当者は「昨年度は大学生を中心にしたセミナーだったが、今年度は会社の研修に取り入れてもらいたい。企業人への訴求性を考え、島耕作氏を起用した」と、社外取締役の影響力に期待した。

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