ミュージシャンのジョン・ライドン(66)はステージ恐怖症と不安症に悩まされているそうで、「セックス・ピストルズ」の絶頂期には、それがもっとひどかったそうだ。自身のバンド「PiL」(パブリック・イメージ・リミテッド)のツアー準備中のジョンは、恐怖を感じたことで得た共感が「セックス・ピストルズ」の歌詞を書くのに役立ったと明かしている。
「人々を失望させてしまうのではないかという不安にさいなまれて、僕はいつもパニックになる」「ステージ恐怖症、神経衰弱、何とでも呼んでくれ」とジョンはガーディアン紙に語る。また、1970年代のセックス・ピストルズ時代はどうだったかという質問に対しては、「当時はもっとひどかったよ!」「すべてが全く初めての経験だった。でも何年か経って、それを経験する必要があることに気付いた。ステージに出て行って生け贄になる準備をするためにバッテリーを充電しておく。変装なんて出来ない。骨身を削って心が折れる感じさ」と答えた。
更に歌詞が残酷なほど感情的であることについて、両親の死や妻がアルツハイマー病を患っている事など、自身の辛い経験も踏まえ「仲間への配慮なくして僕のような曲は書けない。当時のメディアからは、口汚い、下品な作品だと見られていたけど、違う、違う。共感できるところからなんだよ」「PiLは本当のものがあるところ。僕は本物の感情に入り込んで行って、曲はバンドと観客の間でパーソナルなものになった」「真実に向かって手を伸ばすこと…それは難しいことなんだ」と語った。