「深海魚アクセサリー」で”万バズ” サラリーマン辞め飛び込んだ作家業「後悔はない」

「ラブカ」の指輪
「ラブカ」の指輪

 深海生物が巻き付くように体を丸めたデザインの指輪がツイッター上で拡散され、2・1万件以上のいいねが寄せられるなど注目を集めた。制作者で愛知県在住のノブチャンチンさん(ツイッター: @nobchanchyn)は数年前、勤めていた会社を辞めアクセサリー作家業に専念。「ものづくりで食べていく」という幼い頃の夢をかなえ、深海の魅力を広めている。

 投稿したのは、ラブカやホテイエソ、リュウグウノツカイなど深海魚をモチーフにしたシルバーリング9作品。5~6年前に制作したもので、デザインや加工をノブチャンチンさんが手がけた。「#自分は好きだけど伸びなかった作品」のハッシュタグで投稿したところ、6000件以上リツイートされ、「かっこいい」「欲しい」など好評を受けた。

 三重県出身のノブチャンチンさんは、海の近くで育ち、子どもの頃から海の生物が好きだったという。5~6年前、サラリーマンとして働きながら趣味で深海魚アクセサリーの制作を開始。幼い頃から「ものづくりで食べていく」ことに憧れていたといい、「(やらないより)やって後悔の方がいい」と、脱サラを決意した。ノブチャンチンさん「最初は厳しくて、貯蓄を切り崩してやっていた。ここ2年くらいは少しずつ生活ができるようになっている。今は後悔はないです」 と笑顔を見せた。

 制作過程では、実際に体感した動きや質感を作品に反映することもある。最近は高知県室戸市で漁業関係者の漁に同行し、ダイオウグソクムシを見たり触ったりしたという。「深海って宇宙と比較されがちなんです。過酷なところで生きているので、どういう生態なのか気になる。知らない生き物もまだまだいますし」と、好奇心は尽きない。

 最近は「ラブカ」が映画「シン・ゴジラ」のモデルになったり、実業家の前澤友作氏が「深海から全員お金贈り」を企画したりと、世間の深海への関心が高まっている。ノブチャンチンさんは「(かつては)イベントに出展しても『ヘビですか』と言われた」と笑い、今は深海生物を愛するクリエーター集団「うみハマ」が開催するイベントに出展し深海生物の認知を広げていると語った。

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