こぼれ出しそうな「いくら」の生地をバッグにした「いくら軍艦バニティ」がSNS上で注目を集めている。巨大ないくら軍艦を投稿した手芸用品専門店・ユザワヤでは、投稿後まもなくオンラインショップの在庫が完売。5月下旬に再入荷を予定している。
「いくら軍艦バニティ」は高さ約20センチの筒状のバッグ。ツヤツヤとしたいくらがぎっしりプリントされた生地を上面に、側面には「のり」柄の生地を使用した。ファスナーに付いた1粒のいくらチャームがアクセントに。内側にキルト芯と接着芯を入れ自立するように仕立て上げられている。
この作品は、リアルなプリントが特徴の生地「お寿司屋さん いくら パネルプリント」をユザワヤがアレンジしたもの。生地は絵柄の周囲に縫いしろが描かれ、線の通りに切って縫うだけで寿司クッションが作れる手軽さがうりの商品だ。バッグを制作したユザワヤの石橋玲那さんは「弊社のメインターゲットがお母さん世代なので、クッション以外の使い道もご提案できれば」と化粧品などを入れられるバニティバッグにアレンジしたという。
ユザワヤでは公式ツイッターアカウントが「いくら軍艦バニティ」の写真を投稿後、1日で約50メートル分の生地がオンラインショップで売れたという。現在、「いくら」はオンラインショップで品切れ中。今月下旬に再入荷予定で、約20店の実店舗にも並ぶという。
リアルな寿司柄の生地を作ったのは、テキスタイルの企画・製造を手がける山忠棉業。「厳選デパート」と銘打ち、デパ地下をイメージしたリアルな食品柄の生地を2019年頃から製作している。「お寿司屋さん」はシリーズ第5弾で、これまでに魚、生肉、おにぎり、パンをモチーフにしたプリント生地を生み出してきた。
本物そっくりな柄のアレンジの可能性は無限大。「魚」柄の生地にわたを入れ猫用のぬいぐるみにした人がいたり、販売店が「パン」柄をポシェットにアレンジした投稿が話題になったりしたこともある。山忠棉業の営業担当・加賀田直人さんは「消費者の方がどのようなものを作られるのか、こちらも楽しみにしている。(消費者と直接関わることはないが)SNSがあるので『こんな使い方ができるんだ』というのをもっと見られたら」と作品の投稿を心待ちにしていた。