今年の玩具業界を代表するにふさわしいおもちゃへ授与される日本玩具協会主催「日本おもちゃ大賞2022」の最終審査会が24日、都内で行われた。29社295商品の応募から選ばれた7部門の受賞候補商品35商品のメーカー担当者が、審査員に向けプレゼン。商品の特長やユニークさ、エンタメ性をアピールした。時代を映す鏡と呼ばれるおもちゃ。AIなどの最新技術や、親子のニーズを反映した最新商品が勢ぞろいした。
タカラトミーの読み聞かせスピーカー「coemo(コエモ)」(9月下旬発売予定、希望小売価格=税込1万2980円)は、アプリを通じてパパやママの声を登録すると、そっくりの合成ボイスで日本や世界の昔話、童話を読んでくれる子育てサポート玩具だ。同社の担当者によると、子育て家庭の「読み聞かせはしてあげたいが、毎日の読み聞かせが大変」「仕事の後の読み聞かせは苦痛」などの声をもとに、最新のAI音声合成技術を活用して開発されたという。
同社の看板商品「リカちゃん」は、ついにパティシエに。「リカちゃん ゆめdecoパティシエ ポンポンホイップ」(7月16日発売予定、同6600円)は、女子小学生のなりたい職業1位・パティシエ遊びが楽しめる。「リカちゃんはケーキ屋の店員は過去にあったんですが、パティシエは初めてです。子どものなりたい職業を反映しました」(担当者)。
コロナ禍で、スーパーなどに導入が進むセルフレジ。アガツマの「すみっコぐらし(仮)ピピッとスキャンでおかいもの!すみっコセルフレジスター」(9月末日発売予定、同9680円=予価)は現金、カード、スマホ決済が選択できる本格派おもちゃ。セガトイズの「おさつスイスイ!セルフでピピッ アンパンマンレジスターDX」(10月27日発売予定、同1万2100円)はキャッシュレス端末もある。
アガツマの担当者は「セルフレジが普及して、親がスマホ決済とかをしているのを真似したい子どもは多い」。セガトイズの担当者も「より本物で遊びたいというニーズがある」と話し、セルフレジはごっこ遊びの人気アイテムのようだ。
ジグソーパズルにも、最新の技術が使われている。テンヨーの「フラッシュマジックジグソーパズル 500ピース『星空に想う』」(6月18日発売予定、同3080円)はパズルを完成させた後、スマホのフラッシュ機能で撮影するとクライマックスシーンが浮かび上がってくる。「パズルを完成させて終わりじゃないんです。世界初の技術です」と、テンヨーの担当者は胸を張った。日本おもちゃ大賞は、6月14日に発表される。