第75回カンヌ国際映画祭のレッドカーペットに、上半身裸の女性が乱入し、ウクライナでの性暴力に抗議した。28日までフランスで開催されている同映画祭のレッドカーペット上をティルダ・スウィントン主演作『スリー・サウザンド・イヤーズ・オブ・ロンギング』のキャスト陣が歩く中、ウクライナの国旗の色である青と黄色にペイントされた上半身の胸部に「私達をレイプするのを止めて」と書かれ、血を模した赤色の手形がついた下着を身に着けた女性が押し入ったという。
その女性の写真をインスタグラムに投稿したニューヨーク・タイムズ紙の記者カイル・ブキャナン氏は「私の前にいた女性が服を全て脱ぎ捨て(ボディーペイントされていた)、膝をつき、カメラマン達の前で叫び始めた」「カンヌ主催者側が駆け付け、彼女をコートで覆い、私のカメラをブロックして撮影を出来なくした」と当時の状況を振り返った。
「ラディカルなフェミニストの活動家、博識者、冒涜者」と自らを表現する団体SCUMは、同抗議がメンバーの一人によるものであることをツイッター上で発表、「SCUM活動家の一人が、戦時下におけるウクライナ女性への性暴力に抗議するためカンヌ国際映画祭のレッドカーペットに上がった」と綴っている。