ブロードウェイの大御所パティ・ルポーン(73)が、マスク着用ルールを無視したミュージカル『カンパニー』の観客をステージから非難したという。スティーヴン・ソンドハイム作の同舞台に出演中のパティだが、舞台の最中に、マスクで鼻まで覆うというブロードウェイ作の新型コロナ対策に従っていない観客を発見。最初は丁寧に着用をお願いしたものの、観客が失礼な態度をとったため、強い批判の言葉を浴びせた。
当時の様子を収めた動画では、パティが「これがルールなの。従いたくないのなら出てってちょうだい!」「自分が何様だと思っているの?周りに座っている人を気遣いもしないなんて。マスクは鼻まで覆ってつける。そうすることで劇場にいられるんだから」と言うと、その観客は「こっちはあなたの給料を払ってるんだけど」と返答。これにパティが「あなたが私の給料を払っているなんてでたらめ。(プロデューサーの)クリス・ハーパーが払ってくれてるの」と言い返している。
今年の2月と3月には新型コロナの陽性反応が出ていたパティは「本当にあなた何様?いいから、マスクで鼻まで覆いなさいよ。私たちは一生懸命取り組んできたんだから」と続けており、パティがステージを去った後、その観客は最終的に退場を求められたとピープル誌は報じている。
この一件を受け、舞台の制作側はパティの行動を支持すると声明を発表。「その語り継がれるキャリアにおいて、パティは観客のみなさんとゆるぎない絆を築いてきましたし、観客の役割というものをあたかも自分のものかのように真剣に扱ってきました。また、彼女は劇場関係者全員の力強い擁護者でもあります。私たちのコミュニティの安全を守り、安心して健康的にブロードウェイの上演が維持できるようにするためのパティの尽力を支持します」と綴られた書面に「パティ・ルポーンの給料を払っている人物」としてプロデューサーのハーパーも署名している。